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『オドぜひ』出演の“スーパー人間”が商社を辞めてカナダに行ったワケ

ビジネス

傍から見れば順風満帆な生活だが…

高羽洋平

「海外でチャンスを掴みたい」と思い、退職を決意する

 晴れて総合商社に入社した高羽さん。1年目は石油製品を扱う部署で営業を経験。2年目から新規プロジェクトチームの一員として、バイオマスエネルギー関連の業務に従事した。特に2年目からは、目標であった海外での仕事にも頻繁に関わるようになる。

 志望した就職先で、望んでいた仕事に取り組めている。同年代の中では、給料も高い。傍から見れば順風満帆な社会人生活を送っていた。しかし、次第にそうした状況への漠然とした“不安感”を覚えるようになる

「きっとその会社で働いていたら将来安泰だったと思います。でも、50年先まで自分の人生のレールが決まってしまったように感じたんです。その瞬間に、何だかものすごく怖くなってしまって。2年目くらいから『どこかでそのレールから脱線したいな』という気持ちが芽生えたんです」

 もちろん、安定した生活を送ることは大事だ。高羽さん自身も「将来の生活や家族に重きを置くことは素晴らしい」と考えている。それでも、今の環境から一歩踏み出して、新しいチャレンジをしたいと考えた。

「自分の手でチャンスを掴みたい」

「海外に行って、自分の手でチャンスを掴みたいと思うようになりました。何歳になってもチャレンジはできますが、現実的には30歳や35歳だと難しくなる部分もあるので。若いうちにチャレンジしてみたいという気持ちが大きかったです」

 高羽さんの中で、「海外にチャレンジするなら、今しかない」という思いが日に日に強くなり、ついに退職を決意。しかしその胸中を周囲に打ち明けると、「何を考えているんだ」と反対された

 会社を退職した昨年6月の時点では、新型コロナウイルスの影響でどの国にも渡航できないような状況だった。当然と言えば当然である。高羽さんも「辞める前は最後の最後まで悩んだ」というが、それでも自分の可能性を信じ、翻意することはなかった。

当時は後ろ指をさされましたね(笑)。でも周りの人は自分のことを考えてくれていたからこそ、否定的な意見も言ってくれたのだと思います。だから本当に感謝していますし、今はその人たちに顔向けできるように頑張っています」

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