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『オドぜひ』出演の“スーパー人間”が商社を辞めてカナダに行ったワケ

ビジネス

「目標は日本語教師になることです。ゆくゆくは、オンラインとかで世界中の人々に授業ができたらいいなと思います」。爽やかな笑顔でそう話す青年の名は、高羽洋平さん(25歳)。約3年つとめていた総合商社を退職し、今年2月、不退転の覚悟でカナダ・バンクーバーの地に降り立った。

高羽洋平

オンライン取材に応じてくれた高羽洋平さん

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 実は彼、知る人ぞ知る有名人である。中京テレビが制作する人気バラエティ番組『オードリーさん、ぜひ会って欲しい人がいるんです。』(通称:オドぜひ)に、“スーパー人間”としてたびたび出演している。すでにバンクーバーに渡っている高羽さんに直接連絡を取り、会社を退職した理由やカナダに渡航するまでの経緯を聞いた。

番組動画は総再生数480万回超え

 スーパー人間とはいったい何なのか? 高羽さん曰く「五感をきわめ、人間の限界を克服できた人間」のことらしい。番組内では「日頃からトレーニングを行うなかで体力と五感、精神力を鍛えて人間の限界を克服し、自分にしかできない特技を体得して『スーパー人間』になった」と豪語。それを披露するために、わざわざ番組に応募したのだ。

 高羽さんは自らが“スーパー人間”だと証明するためにさまざまな企画に挑戦し、毎回失敗してしまう。チャレンジ前は自信満々だが、チャレンジ失敗後には情けない姿をさらして、オードリーの2人にツッコまれる、というのがお約束の流れ。

 番組ファンからは、高羽さんのギャップあふれる表情と、オードリーとの軽妙なやりとりが大人気だ。『オドぜひ』の公式YouTubeチャンネルが配信している高羽さんの出演動画は、2021年7月時点で総再生数480万回を超えている。高羽さんのインスタグラムのフォロワーは、番組放送直後に150人以上増えたこともあったそう。現在住んでいるバンクーバーでも、「ぼくの顔を見て指をさされることがあり、テレビの影響力の大きさを実感しました」と話す。

 そんな高羽さんが、先日放送された『オドぜひ』の番組内で「会社を辞めて、海外に行きます」とオードリーの2人に伝えていた。しかし番組内で詳しい理由は明かされず、そのまま“ゴムパッチン白刃取り”企画が行われた。当然この企画も失敗に終わるのだが、筆者は企画の成否よりも「なぜわざわざ会社を辞めて海外に行くのか?」というのが気になった。

「海外で活躍したい」少年時代からの”夢”

 ここで総合商社に入社する前の高羽さんについて、少しだけ説明しておきたい。高羽さんは子どもの頃から、海外に憧れを持っていた。教員をしていた両親が、ホストファミリーとして留学生を受け入れる機会が多かったことが、高羽少年の価値観に大きな影響を与えた。

「子どもの頃から、海外の人たちとの文化交流が面白いと思っていたんですよね。そのときから、『いつか海外で活躍したい』と考えていました

 海外への憧れをさらに強くしたのが、大学時代。1人のカナダ人留学生と仲良くなったことがきっかけだ。

「英語でコミュニケーションを取っているうちに、『英語でもっと自分の気持ちを伝えたい』と思うようになって。そこから英語に興味を持ち始めましたね。そして徐々に『英語を使って仕事をしたいな』と思うようになりました」

 英語を学んでいくうちにその思いは大きくなり、大学3年生のときには「世界にインパクトを与えるような仕事をしたい」と考えるまでになった。就活では、海外への影響力も大きい総合商社を志望し、採用試験に挑んだ。大学時代に『オドぜひ』への出演を果たしていた高羽さんは、iPadを持参して面接官に自分の出演シーンを見せることで、自己PRに成功。見事内定を勝ち取った

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