自宅では作りにくいラム挽肉のメニューも

　さらに、「商品開発には、2つの方向性がある」とも語る。

「1つは定期的に食卓に登場する定番商品、予約不要の近所のレストラン的存在のラインナップです。もうひとつは、シーズンごとに食べたくなる限定商品、ちょっとお出かけしていくレストラン的存在のラインナップです。

　限定商品では、6月8日に“ターリーで楽しむカレーセット”を発売いたしました。インドのターリー（ワンプレートで楽しむスタイル）をご自宅で楽しんでいただけるよう、3種のオリジナルカレーにパラタ・ターメリックライスを組み合わせた本格的なセットです。セット内のキーマカレーは自宅では作りにくいラム挽肉を使っています。蒸し暑い夏、スパイシーなカレーはとてもおすすめです。7月以降も2つの方向性に沿って新商品を予定しています」

　ちなみに「コスモドリア、ビーフジャワカレー、ビーフシチュー（5月単品販売数ランキングより）」といったところがロイヤルデリの人気商品だそうだ。

　消費者からは、「自分では作れないプロの味を楽しめる。特にソースの奥深さやコクがすごい」「忙しい時にも簡単に用意でき、家族にも手抜きと思われないので、ストックしおくと安心」「週末の夜、以前はトラットリアにいっていたが、今はロイヤルデリを家で楽しんでいる」といった声が届く。

初めてで作りにくいという人には…

　一方で、「食べ合わせがわからない商品がある（ショートパスタやバーベキューポーク等）」「湯煎ではなく、レンジ商品を増やして欲しい」といった要望も多いという。こうした声に応えるため、「“はじめてのロイヤルデリブック”を作成したという。

「インターネット通販で購入されたお客様に献立・組み合わせ例等をご紹介するようにしました。調理方法のレンジか湯煎かについては、商品の品質を最重視し各商品に適した方法を選択していますが、レンジで召し上がっていただける商品のラインナップも徐々に増やしています」

　ロイヤルデリを初めて利用する方向けのおススメメニューを聞いてみたところ、「時間はないけれど美味しい食事を楽しみたい方」にはビーフジャワカレー（480円税込・以下同じ）、「家飲みしたい方」にはリガトーニ ～ローマ風カルボナーラ～（540円）、パッケリ ～海老のクリームソース～（540円）、南イタリア伝統料理カポナータ（540円）、ブール（2個入240円）を挙げてくれた。

　まだまだコロナ禍は続きそうだが、飲食業界は生き残りのためにさまざまな工夫をこらしている。今後も各社の動向に注目したい。

＜取材・文／6PAC＞