「鬼滅がCGみたい」2次元彩色フィギュアが話題のペインターが生まれるまで
日本より海外からの問い合わせが多い
MAマンさんの作品もさまざまな海外のメディアに取り上げられているが、海外からの問い合わせに関しては次のように語る。
「正確に数えたことはないですが、もしかしたら日本の方からの問い合わせよりも多いかもしれません。1日1件ぐらいあったりします。取材依頼に関しては、最近で10件程度だと思います」
こうした問い合わせの中には当然MAマンさんの作品を購入したいというものもある。作品の販売価格について訊ねてみると、「決まった値段をつけることができないんです」とのこと。
目指しているのは“平面なのに立体感がある”
フィギュア筆塗りペインターとして活動する理由については「楽しいから、好きだから、夢中になれるから、創作活動が好きだからなどたくさんの理由があるんですが、やっぱり好きだからやっているというのが一番大きいと思います」と語る。
「アニメや漫画が好きなのに、フィギュアには今まで興味がなかった人とかって、たぶんたくさんいると思います。でも誰でも一度は“アニメ・漫画のキャラが現実に出てきて欲しい”と思ったことがあると思うんです。自分の頭の中にある理想像のイメージを出力して具現化することができるということを多くの人に知って欲しいんですよね。その出力方法も私は併せて発信しています」
また、「“2Dっぽい塗り方”とか“アニメ塗り”みたいなものは以前からあったと思いますが、私が表現している3D2次元彩色はなかったと思います」とも説明する。
「せっかくフィギュアという立体物に彩色するなら、360度どこからでも楽しめるほうが良いじゃないですか。平面に描いていく絵とは違って、立体物であるという点がフィギュアの良さでもあるので正面も裏側も楽しみたいですよね。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、目指しているのは“平面なのに立体感がある”というところです。二次元のディスプレイに表示された普通のアニメとCGアニメを見比べると、なぜかCGアニメのほうが立体感があるように見えませんか。これが、“平面なのに立体感がある”ということだと思っています」