「鬼滅がCGみたい」2次元彩色フィギュアが話題のペインターが生まれるまで
アーティストがなにげなくSNSで作品を公開すると、思わぬところで火が付いたりするケースも多い。英語発信が苦手な日本人アーティストの作品でも勝手に海外のメディアが取り上げて本人の知らぬところで盛り上がったりすることもあったりするものだ。
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アニメキャラクターなどの3Dフィギュアを独自の手法でペイントし、まるで2Dのように変貌させてしまう「3D2次元彩色」を得意とするフィギュア筆塗りペインターのMAマンさんも、そうした日本人アーティストの一人である。そんなMAマンさんに色々と話を聞いてみた。
反響の声「脳が混乱する」「CGみたい」
「3D2次元彩色」をわかりやすく言うと、「アニメっぽく見える塗り方を踏襲しつつも、立体物であるフィギュアの良さを生かして、360度どこから見ても楽しめるような塗り方を目指していたら到達した塗り方」(MAマンさん)だ。
作品を見た人たちからは「脳が混乱する」「合成かと思った」「CGみたい」という賞賛の声がある一方で「そもそも絵に見えない」「見飽きた」といった声もある。
「幼少の頃から芸術に触れながら育ち、主に油絵を中心に絵を描き続け、美術系の大学へ進学した」という経歴のMAマンさんに、「3D2次元彩色」を始めたきっかけを訊ねてみた。
「アニメや漫画を見ることも趣味であったため、ゲームセンターでフィギュアを集めていたりしていたんですが、ある日たまたまレンタルショーケースに並んでいた“リペイント品”を見た時に雷に打たれたように、ビビッときたんです。“私も塗ってみたい!”と思い、翌日には筆・塗料・うすめ液ぐらいの最低限塗れるものだけを買って、塗り始めたのがきっかけでした」
『ドラゴンボール』『鬼滅の刃』がモチーフ
作品のモチーフとなるのは『ドラゴンボール』や『鬼滅の刃』のフィギュアが多い気がするが、これは単にMAマンさんの好みだそうだ。
「基本的に塗りたいフィギュアしか塗っていないんですよ。自分の中のイメージが増幅されるようなフィギュアしか今のところ塗っていません。ただ、エヴァやガンダムとかのロボット系だったり、ヒロアカ、いわゆる美少女キャラと呼ばれるフィギュアも塗ってみたいなぁとは思っています」