夢への投資のはずが借金200万円に!デザイナーを目指した29歳女性の懺悔録
せっかく貯めた学費も使い込んでいた
そうして、親のクレジットカードで服を大量に購入してしまった菜々美さんですが……。
「すぐに母にバレてしまいました。それまで私は、親に対して『優等生タイプ』を演じていたので、ひどく驚かれましたし、借金の理由を厳しく問いただされました。正直に話したところ、友人たちから借りたお金は両親が立て替えてくれることになりました」
ですが、それで問題が全て解消されたわけではありませんでした。
「せっかく貯めた学費も使い込んでしまっていたんです。学校は3年制でしたが、2年目の途中から学費を支払えない状況になっていました。両親はアパレル業界に進むことを快く思っていませんでしたし、これ以上、お金を出してもらうわけにもいかなかったので結果的に退学することになりました……」
あやうく闇金に手を出すところだった…
それでもご両親には感謝していると言います。
「自分勝手な感謝ですが実は、母のカードを使うか、いわゆる闇金のようなところで借りるか、2択で迷ったんです。あの時、違う選択肢を選んでいたら、さらに大変なことになっていたと思います」
この一件を経て、アパレル業界で働く夢をあきらめることに。たまたま求人を見つけた専門商社で、今は真面目に働いているそうです。
「また服を買うために借金を重ねてしまうのではないかと思うと怖いんです。今はファストファッションをベースにして、少しだけ自分の好きなブランドのものを混ぜる程度で満足するようにしています」
現在、菜々美さんが楽しみにしているのは以前の趣味であった旅行。そのためにコツコツと貯金する日々を送っているそうです。
<TEXT/和泉太郎 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>