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夢への投資のはずが借金200万円に!デザイナーを目指した29歳女性の懺悔録

コラム

「夢に向かって自分に投資」とは、なんとも前向きでついつい応援したくなってしまうような響きですが、その意味を履き違えた結果、地獄をみた人もいるようです。

女性 悪夢

画像はイメージです(以下同じ)

 専門商社に勤務している後藤菜々美さん(仮名・29歳)は「一歩間違っていたら、こんなふうに語っていることもできない状態だったかもしれません」と語ります。

憧れていた仕事を目指すと決めた

「きっかけは、5年ほど前。工業機械系のメーカーに勤めていたころ、忙しい毎日に流されていくうち、『ここにいていいのか』と思うように。小さいころから服が好きだったこともあって、アパレル業界で働きたい気持ちが強くなっていきました」

 菜々美さんは新卒の就職活動でも大手のアパレル企業の総合職を受けていますが、結果は芳しくありませんでした。

「実際に社会に出て働いてみた結果、せっかくの人生、自分の好きなことを仕事にしたいと。どうせなら、昔から憧れていたデザイナー職を目指そうと思いました。とはいえ、デザイナーは専門職なので目指すには知識やスキルが必要。そこで専門学校に通うことにしました。300万円近くする学費を貯金するため、趣味だった旅行にも一切行かなくなり、お昼も自炊のお弁当にしたりして、生活費を極力切り詰めました」

忙しくも充実した日々を送るが…

図書館で勉強する 女子大生

 菜々美さんは計画を立てて実行していくことが好きな性格なため、そうした努力は苦ではなかったと言います。1年半ほどで目標金額を貯め、服飾の専門学校に無事入学。

 しかし、聞いていた以上にハードな毎日が待っていたとか。彼女が入ったのは、課題の多さで知られていた学校。授業が終わった後は常に課題の制作に追われる日々が。

「周りの生徒は高校から進学した若い子が多かったんですが、私は遠回りした分、焦りもありましたし、もともと負けず嫌いな性格なので、他の生徒には負けたくない一心でガムシャラに勉強しました

 そうしてデザイナーになる夢を追う日々は、これまで感じたことがないほど充実した毎日だったと言います。が、そんな学生生活の最中、菜々美さんは退学せざるを得なくなる事態に追い込まれてしまいます

「学校の勉強だけではなく、服装でも他の生徒に負けたくないと思っていたんです」

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