bizSPA!

「10年連続金賞」からあげの実力は?居酒屋チェーン3店の名物メニューをマニアが実食

暮らし

塚田農場:タルタルソースがたっぷりと

塚田農場

「若鶏のチキン南蛮」(638円)

 地鶏の炭火焼など、九州の郷土料理を楽しめる居酒屋「塚田農場」では、宮崎県延岡市発祥のチキン南蛮をいただくことにします。チキン南蛮といえばお弁当や定食では大人気ですが、お酒のアテにも最高のひと品。人気メニューのひとつでもある「若鶏のチキン南蛮」(638円)をさっそく実食です。

塚田農場

 甘酢とタルタルソースが決め手のチキン南蛮ですが、こちらのものは、鶏肉が見えなくなるほどにタルタルソースがたっぷりとかけられています。「カレーのルーかよ!」とツッコミたくなるほどで、見ただけでテンションアゲアゲですね。

 一般的にチキン南蛮と言えば、一枚肉を揚げてトンカツのようにカットしたものをイメージしがちです。しかしこちらの場合、通常のからあげサイズのものを使用しています。これはグループなどで取り分けて食べることを想定したもので、最近はこのスタイルのチキン南蛮が増えています。

 まずはタルタルソースをペロリとひと口。濃厚で甘みもあり、なんと言っても舌ざわりなめらかなのがウレシイ。自家製というこのタルタルソース、自社ブランドの「塚だま」という卵を使用しているとのこと。そのせいか、コク深い味わいで、チキンだけに付けるのはもったいないと思えるほど。付け合わせの野菜やごはんにのせたりして食べてみたくなります。

タルタルソース×甘酢×衣のバランスが絶妙

塚田農場

 肉はマシュマロでも食べているかのような柔らかさ。そして肉のうま味がかなり強烈です。ここまでうま味が強いと、甘酢やタルタルソースとケンカしてしまうことがあるのですが、これにはそれがまったくないのが驚き。3者が見事に調和しています。しかも肉汁もスゴいこと……断面からあふれ出てくる肉汁に、甘酢やタルタルソースをちょっと付けて食べてみると、マイルドでふくよかな味になります。

 衣の食感も絶妙です。ここまでタルタルソースが豪快にかけられていると、衣がやわらかくなり過ぎてしまいそうです。しかしカリッとした歯ざわりが健在。かすかにトロリとした食感が加わって、それが肉とうまくなじむんですね。

 おつまみでもおかずでもいけそうなこのチキン南蛮。おやつでも美味しく食べられそうですよ。

=====

 居酒屋に行くと、とりあえず「からあげ!」という人は多いでしょう。からあげの美味しい居酒屋にはお客さんも集まります。

 そのため、どの居酒屋チェーンもからあげには大変力をいれており、どこのお店に行っても美味しく、それぞれのこだわりも感じます。逆に美味しくないからあげに遭遇する機会はめっきり減りました。コロナがひと段落しましたら、みなさんも居酒屋で好みのからあげを見つけてみてはいかがでしょうか。

<取材・文/からあげライター 松本壮平>

ライター&編集者。日本唐揚協会認定カラアゲニスト。「からあげの聖地」である大分県中津市出身。年間の唐揚げ喫食量は300食を超える。専門店だけでなく、居酒屋、食堂、スーパーなどで唐揚げを見つけては食べてみる「から活(からあげ探索活動)」を継続中
Twitter:@dogesho

人気タグ

おすすめ記事