夫婦が投資で資産1000万円増。初心者が「100円からできる」積立投資とは
「将来のためにお金を蓄えておきたい」と思いつつも、学生時代のお金の扱い方から脱却できず、なかなかお金が貯まらない若手ビジネスマンも少なくないだろう。
前回の「お金の貯め方」に続き、『なまけものが得をする ワンコインつみたて投資術』の著書であり、ファイナンシャル・プランナーの山口京子さんに、まさに“なまけもの”でも投資初心者でも実践できる「お金を増やす」方法を聞いた。
20世紀最大級の発見、つみたて投資
山口さんが提唱するお金の増やし方、それはズバリ「つみたて投資」だ。
「つみたて投資は20世紀最大級の発見だと思っています。昔は投資というと、お金持ちがやるものというイメージが強かったですが、今は100円から投資ができます。1度のつみたて額は小さなお金でも、長期的に継続するのがつみたて投資の特徴です」
詳細までは知らなくても、つみたてNISAやiDeCoといった名前を聞いたことがあるという人は多いだろう。これらも毎月低額を投資していくというもので、山口先生が「20世紀最大級の発見」というつみたて投資に分類される。
もちろん、闇雲につみたてるだけでは投資は上手くいかない。重要なつみたての対象について、山口先生は「投資信託です」と断言する。
「投資信託は、言うならば“銘柄の福袋”です。投資信託の中にはプロが選んだ国内と海外の債券や株式がたくさん入っています。投資信託を買えば国内、国外のテーマに沿ったたくさんの銘柄を全部買いできるんです」
知れば納得、お金が増えるメカニズム
ちなみに、投資信託とは、いわゆる博打的な投資とはかけ離れた方法だという。
「これまで投資は、1つの株を一括で購入するというイメージを持つ人が多かった。こういった投資では、買った時点よりも株価が上がれば得ですが、下がってしまえば損、さらに会社が潰れたりしたら大損です」
では、つみたて投資にはどういった違いがあるのだろうか。つみたて投資の特徴を山口さんはりんごを用いて説明してくれた。
「毎月100円でりんごを買うとします。1か月目はりんごは100円だったので1個買えました。2か月目はりんごの値段が10円に下がり、10個買えました。3か月目りんごが50円だとすると、2個買えます。この時点で手元のりんごは計13個、使ったお金は300円です。りんごの値段が1個50円のとき、13個のりんごを売ったら、650円になります。つまり最初の値段の半額で売ったとしても、りんごを買ったお金300円の倍以上になります」