新人向けマナー研修はカスだった「新入社員は一番早く出社すべきって、なんで?」
新入社員は誰よりも早く出社するべき?
その後は「社会人としての自覚」「基本姿勢」「ビジネスマナーの基本」「敬語」「電話応対」といった項目が書かれた資料が配布され、マナー講師がホワイトボードを駆使しながら講習をしていきました。
「ほとんどが『新入社員はこうあるべき』という押し付けに感じました。特に嫌だったのが『新入社員の1年間は誰よりも早く出社しましょう』と言われたことですね。私の勤める会社は、自分の仕事をきちんとやっていれば遅く出社しようが、早く退社しようが誰も気に留めないような社風です。
誰より早く出社しても仕事ができていなければ、その分の電気代が無駄ですよね。他社のことは知らないのでもはや偏見ですが、おそらくこのマナー講師が新入社員だった時に早く出社するだけで上司から評価された経験があるのではないでしょうか」
事前に質問内容を心の中で復唱する…
さらに佐々木さんが拍子抜けしたのは「周囲に落ちているゴミを積極的に拾いましょう」という謎のビジネスルールでした。さすがにこれには「自分のゴミくらい自分で管理しろよ!」と内心ズッコケたのだとか。
仕事の進め方についても「上司に質問する時には、事前に質問内容を心の中で復唱して、質問の時間を測りましょう」「1日に同じことを2回聞くのは厳禁です」といった教えが続きます。
「つまり、『上司の邪魔をするな』という内容でしたが、心の中でいちいち復唱している時間が無駄ですよね。1度質問しても問題が解決しなければ結局、仕事が進みませんし、『2回質問してはダメだから、わからなくても勝手に進めてしまおう』として、いらないミスをする可能性のほうが大きい気がします。それに、そんな質問ルールよりも気軽に質問できる人間関係が構築されるほうが重要だと思いました」