話せばわかるは幻想。ベストセラーに学ぶ「疲れない人間関係」
「君たちには無限の可能性もあるが、限界もある」
本書では、この他、
・「君たちには無限の可能性もあるが、限界もある」
・「話せばわかるも幻想」で、「わかりあえないと思ったら、距離をおけばいい」
・学校は個性教育よりも「普通の社会人になるための基礎力を育てる場」
・先生は「生徒の記憶に残るようなりっぱな先生をめざすことはない」
など、真っ向否定しにくい“いい語り”の弊害も論理的に解説しています。
裏表紙には「人と人との距離感覚を磨いて、上手に〈つながり〉を築けるようになるための本」とあり、そのためのヒントは確かに満載でした。
しかし、それ以上に本書が与えてくれる大きな気づきは、常識や正論、理想や慣習、あたり前に縛られ過ぎているのでは? という視点です。
人間関係だけでなく、自分で自分を縛っていた「かくあらねば」という思いから少し自由になると、ラクになることは意外と多いかも、しれません。
<TEXT/鈴木靖子>