コロナ禍で勃起不全(ED)に注意 「朝立ちはするのに…」で悩む前にすべき治療法
初回時の失敗体験がトラウマになる
初めてのセックスの失敗体験がトラウマとなったり、久しぶりの性交がなんらかの理由でうまくいかなかったりしてダメになることも少なくない。これらの場合も、症状のほとんどが中折れである。その症状を「芯が抜けたよう」と例える経験者もいる。
中折れに一度でも見舞われた男性は再発の不安を抱えるため臆病になる。自らを追い込む結果、さらなる中折れを招く悪循環に陥ることもある。では、精神的な理由で起きる心因性EDにはどんな種類があるのだろうか。
20代で多いのは初めて経験したときの失敗を引きずるもの。その後も失敗のシーンがフラッシュバックのようによみがえり、立たなくなる。コンドームを着けようとすると萎えるケースもある。装着時に萎えてしまった記憶が頭から離れず、コンドームを着けるとうまくいかないと思い込む。自己暗示にかかったような状態だ。
同じパターンに、初めての相手に限って立たなかったり、特定の体位でうまくいかなかったりするEDがある。いずれも、それを試みたときに失敗した初回の記憶に強く支配されているからだ。自己暗示から解き放つためには、自信をつけることが早道だ。
うまくいかない理由が精神的なものである以上、それを乗り越えるにも精神的な力は大きい。前戯の最中は異状ないのに、いざ挿入しようとすると萎えてしまう場合もある。勃起の持続力そのものが短いため、中折れが前倒しで訪れることによる。
子作りがプレッシャーになることも
前項で挙げた「初めての相手」に対するEDの逆で「妻にだけ立たない」症状もある。なんとか立てなければというプレッシャーが事態を悪化させる。“アウェー戦”では問題なく立つので始末が悪い。
同じ夫婦でも、20〜30代のカップルに多いのが排卵日前後にうまくいかなくなるケース。なんとしてでも妊娠させたいという気持ちが高じることで起きる。心因性EDには度重なる失敗で不安が増す結果、症状をさらに悪化させる傾向がある。
それを解消するためには成功体験を重ねることだ。成功体験を導く最も簡単で安全な方法は薬物を利用することである。実際、日本性機能学会の『ED診療ガイドライン』では、ED治療の第一選択にED治療薬の服用を明記している。