まだある！「複業系」プラットフォーム

（2）専門スキルを活かせる複業社員型

　これらは、複業したい個人と、複業人材を募集する企業をマッチングするサービスです。

　数か月単位の期間で、毎週、一定の時間を確保して複業するため「複業社員型」と言われていますが、マッチングが成立した後、実際に社員になるわけではありません。案件によっては、平日夜と土日の稼働だけでも参画することや、ほとんどがリモートワークで対応可能です。

「複業クラウド（旧：Another Works）」では、システムエンジニア、マーケティング、デザイナーなど、専門的なスキルを持つ人材を募集する案件が多くあり、「Offers」ではシステムエンジニアのみに特化しています。

　全体的にはシステムエンジニアやマーケティングの案件が多く、一定以上のスキルや経験が求められるため、本業で身に付けたスキルを活かせる人が対象となります。その分報酬単価も上がるので、月に10万円以上の報酬を得ることも難しくありません。

（3）自分が持つスキルや時間を販売する

　イラスト・似顔絵、カウンセリング、占い、美容・ファッションなど、幅広い分野で自分のスキルや時間を販売することができるサイトです。

「ココナラ」では占い関連の仕事が多く、例えば1分300円でタロット占いをしている人もいます。「Time Ticket（タイムチケット）」では個人の時間を30分単位で売り買いすることができるため、自分の趣味を仕事にできるようなイメージです。

注目を集める「地方」での複業

　先ほど紹介した複業マッチングプラットフォームでは、主に都市部での仕事が多いのですが、最近、注目を集めているのは地方での複業です。

　地方の企業や自治体では、都市部以上に少子高齢化が加速しており、人手不足が深刻な課題となっています。少人数でも業務が行えるようにシステムを使って業務を効率化したり、インターネットを活用した販売活動により売上を拡大したりと、新しい取り組みを行う必要がある一方で、それに対応できる人材がいません。

　そこで、都市部で働く20代や30代のビジネスパーソンを中心に、週数時間でもいいから支援をして欲しいというニーズが増えています。都市部の人材と地方の企業や自治体をマッチングするサービスとしては「JOINS」や「ふるさと兼業」などがあります。

　私は「JOINS」を使って長野県の企業で業務効率化のご支援をさせていただいたことがあるのですが、基本的にはリモートワークで対応し、1〜2ヶ月に1回は現地へ訪問していました。自分のスキルや経験を活かして、企業へ直接貢献できるため、やりがいを感じやすかったですし、現地では美味しい食事もいただき、長野県の魅力にも気付かされました。

　このように、地方での複業はやりがいを感じやすく地方創生の一端を担うこともできます。なお、「JOINS」では時給3000～4000円が平均でしたので、週8～10時間働くことで月に10万円弱の報酬を得ることができます。