bizSPA!

20代年収1000万超のフルコミ不動産マンに聞く「独立して稼げる・稼げない人」の違い

学び

フルコミの働き方に向くのはこんな人

 高い報酬を得る可能性がある一方、成果が上がらなければ生活に困ることすらあるフルコミという働き方。どんな人に適正があるのでしょうか。

「現状に満足しない、理想が高い人が向いてます。多くの不動産営業マンはフルコミになると給料が増えます。しかしそこで満足してしまうと上手くいかない気がします。社会的信用がないので、『会社員より何倍何十倍稼いで当然』という気概を持つ人が向いてます」(よっちゃん)

「結局は我慢強い人、仕事好きな人が勝つ世界やと思いますわ。いい意味で頭がぶっ壊れてる人ですな」(テッタ)

 性格だけでなく実務面でもポイントがあると助言します。

「自分の営業手法が確立されている人、『これをやれば売上を作れる』という独自の手法があれば、フルコミは良いと思います」(よっちゃん)

「経験によって構築された価値観が大事やと思いますわ。ワークライフバランスや自分の幸福度を追求する働き方をしてきた人より、目標中心の生活で、日々を目標に支配されてきた経験を積んだ人が向いてますわ」(テッタ)

20代だからこそ試す価値がある

挑戦

 最後に、フルコミを目指す人へのアドバイスも求めました。よっちゃんさんは「20代だからこそ挑戦する価値がある」と言います。

「フルコミは自分の夢や目標を達成するためのひとつの手段であり、通過点だと思います。もちろんデメリットやリスクもあるので、一概にはオススメできませんし、私が独立したのも合っていたか間違っていたかは分かりません

 私が独立しようか迷っていた時に、尊敬している業界の先輩から『独立は、人生の手綱を自分で握り、コントロールすること』という言葉をもらいました。今の働き方に違和感があるなら、選択肢のひとつに入れてもよいし、やるのであれば20代のように早い段階で挑戦すべきです

 一方、「フルコミはそこまでおすすめしない」と回答したのがテッタさんです。そこにはこんな理由が。

「フルコミを志すより、『固定給2000万円出すからうちに来てくれ』と言われる人を志したほうがよっぽど価値ある人間になれると思うで。フルコミで年収3000万円と、固定給で2000万円だったら、世間様からみて圧倒的に価値があるのは後者や。結果的にフルコミやってたとしても、価値ある人間を目指すという考え方のほうがええ気がする。成果を出してお金をもらうって当たり前やし、普通すぎる。所詮フルコミなんてそんなもんやで」

 草食系男子が多いと評される若手ビジネスマンですが、不動産業界においてはバリバリの肉食系男子が活躍しているようです。飛び込む価値があるのは、腕に自信がある人だけかもしれませんね。

<TEXT/栗林篤 協力/全宅ツイ>

【よっちゃん】@shinjuku_chukai
都心一棟ビルの売買仲介などをする不動産ブローカー

【1Rテッタ】@tetadate
宅建に落ちる偏差値30のゴリラが、全国の高卒以下の希望の星となるべくしのぎを削って奮闘中

「全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)」は、数百億円の不動産を取引する不動産ファンドのAMrからルノアールにたむろする無免許ブローカーまでを会員に擁する、その保有資産、預り資産、グリップ資産の合計が2兆円を超える不動産Twitter最大の業界団体です
公式キャラクター・グリップ君Twitter:@kuso_bukken

おすすめ記事