上司に毎日罵声を浴びせられて…29歳会社員が“鋼のメンタル”を得るまで
パワハラ認定されないよう、上司も言動に気を使うようになった昨今。しかし、そんな中でも昔ながらのスタイルで部下に罵声を浴びせる上司もいるから困りものです。
ウェブ情報サービス会社に勤める工藤慎一郎さん(仮名・29歳)の前職の上司がまさにこのタイプ。「今思い出しても憂鬱な気分になる」と当時を振り返ります。
毎日罵声を浴びせるパワハラ社長
「小さな広告代理店にいたんですが、そこの社長がとんでもない曲者でした。人を褒めることはせず、全社員中トップの契約本数を取ってきた月でさえ叱責されるほど。営業成績が悪いときや仕事でミスをした日なんかは怒鳴られるし、女性社員にも同じように罵声を浴びせるものだから途中で泣き出した人もいました。
親兄弟のことを悪く言ってきたりはしませんが、ひどいときになんか30分近く自分のデスクの前に立たせたままお説教。自分が怒鳴られなかったとしても、毎日常に誰かが犠牲になっていました。今までパワハラで訴えられずに済んだのが不思議なくらいですよ(苦笑)」
ちなみにこの社長は、典型的な「仕事は見て覚えろ!」という考えの持ち主。ちゃんとした業務マニュアルもなく、仕事に慣れるまでは大変だったといいます。
転職先でもパワハラ上司にあたってしまう
「こんな状態ですから入社してもすぐに辞めてしまう人が本当に多かったです。ただ、社長は別人のように外面が良く、セールストークも上手いので契約本数は常にどの社員よりも多かった。だから、社長に意見することなんて誰もできませんでした」
それでも工藤さんはこのブラック社長の下で4年半も勤務。最後は仕事に見合った給料ではないと感じて転職を決意しますが、送別会の席でも労をねぎらうどころか「お前みたい中途半端な人間、どこへ行っても通用しない」と心無い一言を浴びせられたそうです。
その後、現在の会社に入社しましたが、しかしそこでもひとクセある上司のもとで働くことになるのです……。