部下の「ハート絵文字」LINEを上司が勘違いして…SNSセクハラへの対処法
LINEのハートマークを上司が勘違いして…
リモートワークの時代ならではの「テキストチャットで発生したセクハラ」という事例もある。
「社用のチャットツールとしてLINEを許可している会社があり、男性の上司と部下の女性がLINEでやり取りをしていました。その際、女性が文の末尾にハートマークの絵文字をつけていたんです。しかも、やり取りが続くと『先輩が上司で本当に良かった』などと持ち上げはじめ、さらにハートマークの数が増えていきました。
やがて上司は完全に有頂天に。会社で部下の女性を呼び出し、『お前、オレのこと好きなんだろ?』と声を掛けました。しかし、ハートマークをコミュニケーションの一環として使っていた意識だった女性側は『バカじゃないの!?』と怒り心頭になってしまったんです」
この件は会社が両者に聞き取りを行ったが、激怒する女性に対して男性側は罪の意識が一切なかったという。
「絵文字や顔文字は不用意に使わないほうがいいですね。テキストチャット全般に言えることですが、対面でのコミュニケーションに比べて情報がはるかに限られてくるので、相手がどう感じるかを普段以上に意識する必要があります」
盗撮や写真の送り付けといったセクハラも
ちなみに、この一件には会社の裁定が下り、コンプライアンス部門の署名付きで「LINEの使用は続けるが、ハートマークやその他恋愛を想起させる絵文字・顔文字は使用しないこと」という文書が社内に共有されたという。
また、電車内や街中での盗撮は社会問題となっており、検挙される人数も少なくない。しかし、職場での盗撮にも警戒が必要だという。
「ある会社で、男性の上司と女性の部下が一緒に昼食をとる機会がありました。その際、女性の目にふと男性のスマホの待ち受け画面が映ると、なんと昼食どきの自分の顔写真が待ち受けに設定されていたんです。その場で真意を尋ねると『だって可愛いんだからいいじゃん』と開き直られたそうです。写真を盗撮されたうえ、勝手に待ち受けにされていたんですね」
盗撮に加えて、その写真を待ち受けにしてしまうとはなんとも背筋の凍る犯行だが、この状況に自分が遭遇した場合はどう対処すればいいのか。