3泊6000円〜で都心に“別荘”を。都市型ワーケーションを体験してみた
いまだに予断を許さない新型コロナウイルスの感染状況で、テレワークが推進されている。しかし、自宅だと仕事に集中できないという人も多い。そんなとき、「都市型ワーケーション」という新しい働き方が注目されている。
菅義偉首相が2020年の演説で言及した「ワーケーション」。リゾート地や観光ホテルといった、普段とは異なる場所で気分転換しながら働くことを指すのだが、やはり県境をまたいだ移動はハードルが高い。
一方の都市型ワーケーションは、都内で、自宅以外のアパートやホテルを借りて、そこに寝泊まりしながら仕事をするという働き方である。
都市型ワーケーション生活を体験
今回は、忙しい若手ビジネスマンに代わって、ライターである私が都市型ワーケーションに挑戦してみた。利用したのは、東京都千代田区、渋谷区など都内に2000室以上を運営する、リビングテックカンパニーの株式会社Unitoが提供するサブスク住居「unito」。
2020年11月には、そのサブスク住居で都市型ワーケーションを体験できる「urban(アーバン)」プランを新たにリリースした。これまで月単位だった利用回数を、3泊、5泊、10泊といった短い日数で利用でき、料金プランも3泊6000円から取り揃えている。
ワーケーション、テレワーク市場においては、「WeWork」といったコワーキングスペースや、JTBやH.I.S.といった旅行代理店が提供する郊外型プランなどもある。それらと、都市型ワーケーション生活は何が違うのか。
今回はレンタル自転車、無人コンビニを併設した人気物件「unito CHIYODA(ユニット千代田)」で挑戦してみた。果たして、リゾート地や田舎に行かなくても、都心の物件で気分転換をしつつ働くことができたのか――。
共同生活で気になるコロナ対策
2020年12月のある週末の夜。新宿駅から都営新宿線で岩本町駅に到着。そこから徒歩7分ほどにある「unito CHIYODA」へと向かう。トータルで新宿区からは25分ほどで目的地に着いた。
受付にいるスタッフに名前を告げると、紙の用紙ではなく、QRコードを渡された。どうやら、これを読み取って、ネットの「受付フォーム」から名前や生年月日、職業などを入力してチェックインするという。
ホテル滞在で、やはり気になるのはコロナ対策。株式会社Unito広報担当者によれば、「現在は入館時の検温の消毒を行なっています。また、スタッフはマスク着用し、アクリルボード越しにお客様対応をしています」とし、次のように語る。
「チェックインは施設の案内カードをお渡しすることで、接触や会話を最小限に抑えています。また毎日の清掃の中でドアノブやエレベーターのボタンなど手が触れる場所やモノを消毒し、スタッフ在中時は館内の換気もこまめに行なっています」