三代目JSB岩田剛典、デビュー10周年を語る「常に悩み続けてきた10年だった」
EXILE/三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのパフォーマーで、俳優としても活躍を続ける岩田剛典さん(31)。現在は、第25回小説すばる新人賞受賞の原作を映画化した、サスペンス映画『名も無き世界のエンドロール』で主演を務めています。
ともに親を持たず、強い絆で結ばれてきた幼なじみのキダ(岩田)とマコト(新田真剣佑)は、裏と表それぞれの社会でのしあがり、やがて10年もの歳月を費やして、ある計画を遂行していく……。ラスト20分の衝撃ですべてが覆る本作への取り組みに始まり、デビュー10周年を迎えた岩田さんに、この10年への思いを聞きました。
ストーリーテラーのキダにチャレンジしたかった
――最初に設定を聞いたとき、岩田さんは表社会でのし上がっていくマコトを演じるのかなと思いました。
岩田剛典(以下、岩田):そうですよね。原作を読んで、僕も僕がマコトなのかなと思っていました。客観的にイメージされやすいのはマコトかなと。でも、キダはいわゆるストーリーテラーですが、そうした役柄にチャレンジしてみたいと思いました。原作でのキダは大男ですし、映画向けにビジュアルをマイナーチェンジする必要などはありましたが、自分なりに考えていきました。
――チャレンジといえば、回想シーンでは高校生役も演じています。
岩田:そこは「勘弁してくれよ」と、現場でも愚痴りながらやっていました(苦笑)。お手柔らかに見ていただければと思います。学生の頃ってやっぱり落ち着きのなさがあったりしますが、年齢を重ねてくると、立ち振る舞いも、どうしても落ち着いてしまう。どう違和感なく学生として溶け込むかが一番の課題でした。まっけん(真剣佑)と、(キダとマコトに加わるヨッチ役の)(山田)杏奈ちゃんとは年齢も違います。「しょうがねえな、やろう」と腹をくくってやりました(笑)。
まっけんとは親友の空気を出せた
――新田さんとのお芝居はいかがでしたか?
岩田:佐藤祐市監督と一緒に3人で、このシーンをどうやって作っていこうかと話しながら進めました。初共演でしたが、初日から違和感もなくて、すごくやりやすかったですね。キダとマコトの絆がないと作品が完結しないのですが、そうした空気感はめちゃくちゃ出せたと完成作を観て感じました。まっけんと親友役をやれることに魅力を感じていたので、良かったです。
――本作のエンドロールが流れてきたとき、岩田さんの心に一番残ったのはどこでしたか?
岩田:回想シーンかな。あくまでも僕は、ですよ。おそらくみなさん、クライマックスあたりのことを言うかもしれませんが、回想の部分がしっかり表現できていたからこそ、最後も効いてくるので。