お嬢様の彼女に元ヤンの過去がバレて…結婚式で問題が勃発した結果
お嬢様系の彼女に説明するハメに
「ただ、彼女は帰国子女で高校と大学は女子校のお嬢様。男友達もそれほど多くなく、何人かは実際に会ったこともありますがアウトロー臭ゼロの品の良さそうな人たちでした。
知り合いに悪い連中がまったくいなかったせいか、『やっぱり週末の夜は爆音を響かせてバイクに乗ってたの?』『「今日から俺は」の映画みたいなヘンなデザインの学生服を着て学校に通ってたの?』なんて聞いてくるし、不良に対する知識やイメージが偏っていました」
でも、これらはいずれも彼よりずっと上の世代の不良の話。おかげでファッションやどんな日々を過ごしていたのかを含め、細かく説明するハメになったそうです。
「黒歴史について詳しく説明しなきゃいけないってどんな罰ゲームだよって思いましたよ。しかも、彼女に悪気はなく純粋な好奇心で聞いてくるからタチが悪い。これが原因で嫌われたりしなかったのはよかったですけど、親にも元不良という話をしてしまい、義実家に訪ねた際に『娘から聞いたのだが……』と言われて弁明することなって大変でした」
あまりに対照的だった新郎と新婦の友人
それで交際を反対されることはなかったようですが、問題は2人の結婚式で勃発。出席した田中さんの地元の友人たちはいかついコワモテ系が多く、彼らが集まっている席だけ異彩を放っていたといいます。
「みんな大人ですからちゃんとしたスーツ姿でしたが金髪のヤツもいましたし、肉体系の仕事をしているヤツらが多いのでガタイもよくて威圧感がハンパないんです。酔って騒ぐような真似もしなかったし、普通に祝ってくれましたが、彼女の親族からは白い目で見られてしまいました」
そのため、相手親族とは親しい一部の方を除き、今も表面上の付き合いに終始しているそうです。
「陰口なんかも叩かれているみたいです。まあ、冠婚葬祭のほかには年1回顔を合わせるかどうかの付き合いですし、気にしないようにしていますけどね」
それでも妻や義実家とは上手くやっているとのこと。相手の過去やその方の交友関係を見て色眼鏡を判断する人は少なくないですし、元不良と知って悪い印象を抱く人も当然います。ただし、重要なのはパートナーとの関係。愛情さえあれば多少の格差や障害なんて関係ないのかもしれませんね。
― “格差カップル”の悲哀 ―
<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>