南国出身の結婚相手が雪国に嫁いできた。「雪かきなんてイヤ」とボヤいていたものの…
最低気温がマイナス25度を下回る日も
「それにこの辺は道内でも特に冷え込みが厳しい地域のひとつ。昨年末からほぼ毎日のように最低気温はマイナス10度以下ですし、ひどいときなんかマイナス25度を下回った日もあったほど。寒さに慣れているはずの地元の人間でも音を上げる寒さですし、冬場でも気候が温暖な南九州出身の妻には相当こたえるみたいです」
また、同じ日本とはいえ、南と北では食文化も異なります。特に彼女が生まれ育った九州の家庭では甘口醤油が一般的に使われ、料理の味付けもほかの地域に比べると少し甘め。大阪に住んでいたころはスーパーなどで買えましたが、北海道の田舎町ではお店に行っても手に入らないそうです。
「まだこれはネット通販で取り寄せられるからいいですけど、それ以上に本人を悩ませているのは彼女が好きなこってり系のとんこつラーメンを食べられる店が少ないこと。
そもそも北海道は味噌ラーメンですし、今はご当地ラーメンとして有名な旭川ラーメンも醤油ベース。一応、ネット情報を頼りに数少ない地元のとんこつラーメン店に食べに行っても彼女が気に入る店がなくて……」
北海道に住んでよかったと思う意外なコトは?
いずれまた転勤で引っ越すことになるそうですが、基本的には道内での異動になる可能性が高いとか。今後も北海道に住み続けることは奥さんも同意しており、それをめぐってケンカになることはないそうです。
相変わらず雪や寒さについてブーブー文句を言っているようですが、「それでも1年目の冬よりは精神的にもたくましくなった」と峯村さん。
「それに彼女は昔から大泉洋さんの大ファン。彼が出演する地元局のローカルバラエティ番組は大阪や九州だとリアルタイムで見られないため、そこは喜んでますね。
あと、北海道でも新型コロナウイルスの感染者が拡大していますが、道内でも田舎暮らしの自分たちはコロナ以前から冬場は半引きこもり状態。自粛生活といっても、今までの冬場の過ごし方とほとんど変わらないのは不幸中の幸いだったかもしれません」
見知らぬ土地での不慣れな生活からストレスを溜めて夫婦仲が悪くなったり、なかには離婚に発展するケースもあります。そんなカップルに比べれば、グチをこぼす程度で済んでいるのは上手くいっている証拠なのかもしれませんね。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>