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脱「生理的にムリ」な男。清潔感が高まる“身だしなみ”を専門医が伝授

暮らし

ひげ剃りはT字カミソリではなくシェーバーを使う

ひげそり

 男性の身だしなみとして、ひげ剃りは欠かせませんが、剃り方によってはカミソリ負け、つまり肌荒れの原因になります。肌が荒れてしまうのは、ひげを肌から切り取るときに肌の角質層まで傷つけてしまうからです。

 角質層には、肌が乾燥しないように肌内部の水分を保ち、雑菌の侵入を防ぐバリア機能があります。角質層が傷つくと、内部の水分が流出し、雑菌や外部からの刺激に対し、肌が無防備になってしまうのです。

 ひげ剃りの刺激から肌を守るには、カミソリ刃の定期的な交換、シェービングクリームの使用、逆剃りの禁止、ひげ剃り後の保湿ケアなどがありますが、もっとも有効なのはT字カミソリから電気シェーバーに変えることです。電気シェーバーは内側に刃があるため、直接肌にあたる面積が少なく、その分、肌にやさしくなります。

 電気シェーバーにもいろいろな種類がありますが、刃の枚数が多いほど、1枚の刃にかかる圧力が分散され、肌への負担が軽減されるので、なるべく刃の枚数が多いものを選ぶとよいでしょう。

男のニオイは年代によって変化する

 体臭の原因は、汗、皮脂、皮膚の常在菌の3つです。実は、汗や皮脂そのものは、分泌されたときはほぼニオイはありません。時間の経過とともに、汗や皮脂に含まれるたんぱく質、アミノ酸などの成分が常在菌によって酸化・分解され、ガス(揮発性成分)を発することで、ニオイが発生します。それが、ワキ臭(汗臭)、ミドル脂臭、加齢臭などの不快なニオイです。

 ニオイは年代によっても変化します。ワキ臭が最も強くなるのは20代、ミドル脂臭がピークになるのは30代後半から40代前半、加齢臭は50代以降で強くなります。ニオイケアというと、外側からなんとかしようとする人が多いかもしれませんが、ニオイの原因は体の内側にもあるので、外と中の両方からケアをしていくことが大切です

 外側からのケアとして、まず大事なのは正しい入浴法。体を洗ってから湯船に浸かるという人が多いかもしれませんが、実は逆です。ニオイの原因となる汗、皮脂や肌表面の汚れをしっかり落とすためには、湯船に浸かってから体を洗いましょう。湯船に浸かって毛穴を開いてから体を洗うほうが、効果的に汚れを落とすことができます。

 忙しいとシャワーだけで済ませてしまうこともあるかもしれませんが、ニオイの元となる汚れをきちんと落とし、血行を促進して溜まった老廃物を排出するのに入浴は有効なので、時間のあるときはなるべく湯船に浸かることをおすすめします。

 ミドル脂臭や加齢臭が発生する後頭部、首や耳の後ろ、体幹部や、ワキ、足などニオイが気になる部位は、とくに丁寧に洗うことが大切です。ただし、強くこすると肌を傷めてしまうので、手でやさしく洗うようにしましょう。また、日中も気になる部位は汗拭きシートやデオドラント剤などでこまめにケアをすることが大切です。

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