淵上泰史、ガンバ大阪ユースから俳優の道へ。自分支えた「見返したる!」の精神
スマホの存在をきっかけに、おとなのコメディを描いて大ヒットしたイタリア映画の日本版リメイク『おとなの事情 スマホをのぞいたら』が公開中です。
実に18か国でリメイクされている本作の日本版で、秘密がバレて大騒動に発展していく男女7人のひとりを演じた淵上泰史さん(36)にインタビュー。主演の東山紀之さんを始めとした、共演者とのエピソードなどを直撃しました。
2013年に、Googleのコマーシャルで一躍話題を集めた淵上さん。かつてガンバ大阪のユースチームに所属し、プロサッカー選手を目指した経歴を持ち、俳優デビューは2011年と遅めです。そこで、デビューまでの紆余曲折や、日大芸術学部時代の藤井道人監督(『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』)との思い出も聞きました。
演じた役との共通点は全くナシ
――日本版の脚本を読まれてみての印象はどんなものでしたか?
淵上泰史(以下、淵上):僕の登場から始まるんです。だから脚本を読んだときは、まず「おお!」となりました(笑)。役柄としては、結構振り切っていますし、落ちるところがないので、しんどいけれど頑張らないとなって思いました。
――演じた幸治は、軽めの、でも憎めないキャラクターです。
淵上:はい、全く共通点はありませんが(苦笑)。普段の僕は静かなほうですし、声も小さくて、たまにマネージャーにも「え?」と話を聞き返されるくらいです。
クランクイン前にも1か月稽古
――サッカーのイメージがあるので、もっと体育会系なのかと思っていました。
淵上:プレー中も「わー」となることもないです。たまに敵に対して熱くなることはありますが、普段はこんな感じです(笑)。今回の作品は会話劇で、僕以外の6人が会話しているところに、僕がちょいちょい言葉を挟んでリズムを変える役割でした。クランクイン前にも稽古を1か月しています。
――それは珍しいですよね。ワンシチュエーションでの会話劇だからでしょうか。
淵上:それもありますし、俳優だけではなく、撮影部、照明部、録音部との動きの確認をするためにも必要でした。結構細かく何度もやりましたね。