会う直前にわかった「大きな勘違い」

　会う日が近づくにつれ、ますますDさんからはLINEを送られる回数が増えて行きました。平田さんはなんとなく違和感を覚えつつも返事をしていたのですが、ある時その違和感が何かを一瞬で理解するLINEが来たのです。

「会う前々日くらいにDさんから『彼氏はいるの？』と聞かれたんです。ハッとしました。確かに僕はゲーム内で自分が男だと言っておらず、周りが男と知っているのでDさんもそうだと思い込んでいたんです。ここで初めてDさんが僕を女だと思っていて、遊びのお誘いがデートのお誘いだということに気づきました」

　Dさんは平田さんに対して大きな勘違いをしていたのです。LINEの名前も名字だけにしていたので、気づくタイミングがなかったのかもしれません。

　平田さんは、すぐにLINEで自分が男であること、そしてゲーム上でそれを伝えていなかったことについて謝罪しました。すると……。

男性だと判明して急変した態度

　平田さんの返事を見たDさんは、これまでの優しい態度とは一転。ものすごい勢いで平田さんを罵倒する内容を送りつけて来たのです。その内容に平田さんは恐怖を覚え、圧倒されてしまったといいます。

「突然『死ね』とか『バカ』みたいな言葉が並べられたLINEが送られてきて、男の僕でもかなりの恐怖を感じました。確かに結果的に騙すような形にはなってしまったけれど、そこまで言われるものかと驚いてしまって何も言えませんでした」

　一通り罵倒したDさんは、一方的にブロックしたようでその後平田さんからのLINEは送れなくなってしまったそう。そして、そのことを同じゲームをしている仲間の1人の話したところ、明らかな出会い目的だと指摘されたのです。

「もちろん出会い目的の人がいるということは把握していましたが、まさか自分にそれが向けられるとは思ってもいなくて、友人に言われて初めてそうかと思いました。僕の場合は合う前に分かってセーフだったのかもしれません。女性はとくに気をつけてほしいですね」

＜TEXT／つる＞