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「大手だから大丈夫」は危険。“転職のプロ”が語る生存戦略/moto×たいろー

学び

「実質的に失業」している人の特徴

超戦略的転職論

――「実質的に失業」している人には、どんな特徴がありますか?

moto:例えば「言われたことしかやらない」という上司からの指示待ちばかりの人。リモート主体の働き方になると、能動的に動けない人はどんどん仕事がなくなります。その結果、「新規の仕事」が自分に回らなくなってくる。

たいろー:今は「日本語での説明能力」がより問われるようになった気がします。チャットなど短文でうまく意思疎通できない人は、リモート空間(Slackなど)での存在感は薄くなるし、「コミュニケーションする価値がない人」と思われがち。

「意見を出せない」のもひとつの指標で、会議に参加しても「同意見です」とかばかりで、具体的提案をしない人はさらに存在感をなくしていきます。

転職の場で問われる「市場価値」

moto:そもそも「仕事を振られないほうが楽だ」と考えていたらダメですよね。転職市場で問われるのは、あくまで自分の「市場価値」です。社内で自分の価値を積み上げていないと転職先も先細ってしまう。

 キャリアを棚卸しする意味でも、過去の自分の仕事で「数字で表せる実績」があるかを考えてみるといいです。もしないのなら「あれは私がやった仕事だ」と言えるものをつくりにいくといい気がします。

たいろー:僕は転職とは個人と会社との取引だと思っていて、僕が持っている経験を提供する代わりに、会社の(経営資源と報酬)を受け取って挑戦させてもらう。

 つまり創意工夫できる場所がアップデートされていくのが、正しい転職でのキャリアアップなんです。規模や事業内容が変化することで工夫の幅が広がり、それが過去の実績と掛け算になって個人の市場価値が高まっていくので。

moto:市場価値が低い人ほど、数字に無頓着だったりしますよね。例えば会社や自分の所属チームの売り上げや利益などを知らない。自分の目の前の景色を変えるには、やはり「数字を意識」して行動することです。自社がコロナで苦しいなら、具体的に売り上げでどれくらいなのか、自分の部署はどうなのかなどを把握すること。

 どれだけ苦しい状況でも会社に売り上げをもたらす人材なら必要とされるし、採用側の視点に立てば自分には見えなかった視点が得られます。給料はもらうものではなく、自分の力で「稼ぐ」ものですから。

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