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「タピオカ×選挙に行こう」仕掛け人が語る“女子力への違和感”と新たな挑戦

ビジネス

「社会派クリエイティブ」を掲げる理由

 arcaは「女性」「Z世代」「社会課題」の3つの軸で広告クリエイティブを手がけている。ヒルトン東京ベイのスイーツブッフェやローソンスイーツの企画など、ポップでガーリーな色使いが特徴のビジュアルを手掛けてきた。トレンドは変化が早いなか、どのように時流を読み“バズるコンテンツ”を生み出しているのだろうか。

ミレニアル

ヒルトン東京ベイのストロベリーデザートビュッフェ「Strawberry Playroom(ストロベリープレイルーム)」

「今流行っているのを追っかけたり、今のトレンドに合わせて企画を作ったりするのではなく、『今までこうだったよね』を逸脱できるようなアイディアを出せるよう心がけています。前例がないなら、思い切って世に出してみて、話題を作っていくこと。もちろんクライアントとの関係性が大事ですが、自分のスタンスを大事にしてアウトプットしています」

 また、辻氏が社会派クリエイティブを掲げるゆえんは「社会課題(ソーシャルイシュー)と向き合い、解決を目指す」ことにある。それが如実に現れたのが、タピオカ専門店「Tapista」の立ち上げをプロデュースした事例だ。

タピオカ専門店「選挙に行こう」キャンペーン

「Tapista」は、多店舗展開を見据えた空間デザインや、従来の台湾発のタピオカ店にはないポップで愛らしいビジュアルに仕上げ、全く新しいタピオカ専門店としてプロデュースを担当した。一方、時を同じくして行われた2019年の参議院選挙に合わせて「Tapista ×選挙に行こう!選挙に行ったらタピスタ半額キャンペーン」をTwitter上で実施

ミレニアル

2019年の参議院議員選挙に合わせて実施したキャンペーンでは、SNSで大きな反響を呼んで話題に


ミレニアル

同キャンペーンでは3,000人以上が選挙に投票した後に店舗へ訪れたという

 一見、選挙とタピオカという親和性のなさが逆に斬新で、ウィットに富んだ企画はSNS上で大きな話題を呼んだ。

「社会文脈と紐付けたコミュニケーションをすることで、Tapistaの認知拡大を狙った施策でした。当時は『タピ活』や『タピる』といった言葉が生まれるくらいタピオカブーム真っ只中でしたが、ある時に、インスタ映えを意識してタピオカ屋へ連なる女性は『ゴミのようにタピオカ屋へ群がるバカ女ども』と揶揄した雑誌記事が出たんです

 女性蔑視の最たるものだとして炎上しましたが、タピオカ屋へ行くこと自体にネガティブな印象を持ってほしくなかったので、参議院選挙のタイミングで『タピオカ屋に行く女性は政治には無関心』というのを払拭しようと『選挙×タピオカ』のキャンペーンを行いました

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