渡部建会見「事務所の準備が足りなすぎる」危機管理のプロが辛口評価
“追い詰められる姿”で同情を誘う意図も?
会見では一部の質問に渡部さんが「答えられないです」「それは本当に……」と口ごもるような姿も見られた。
この点に関しては「違約金や収録の有無など、言わないことは事前に決めていたのではないでしょうか。頑張って粘っていたと思います」と石川さん。また言いよどむ渡部さんを記者が問い詰め“イジメ”ているような構図になった点に関しても「事務所の狙いがあったのでは」と指摘する。
「“気の毒”な姿を見せることでメディア側へ批判が向かうようにしたのではないでしょうか。実際、本当に戦略があったのかは判断ができませんが、事実、世間の批判は報道陣に向いています。ただ、これを“うまくやったな”などと評価し、本来の謝罪内容から目をそらしてはいけないとも思います」
事務所の準備不足にも大きな問題がある
ただ「多目的トイレは渡部さんにとってどういう場所か」「(多目的トイレで性行為に及ぶのは)性癖では」など行き過ぎともいえる質問がぶつけられたのも事実だ。
これについては石川さんも「疑問に思うような質問はありました。会見に臨む記者たちも、どのようなマナーで臨むのかは考えたほうが良いのではないでしょうか」と語る。だが、一番の問題は準備不足の状態で渡部さんを会見に臨ませた事務所・プロダクション人力舎の姿勢にあるという。
「タレントは突出した才能はあっても、バランス感覚がない人が多い。危機管理して本人をマネージメントするのが事務所の役割でしょう。事実を認識した上で、反省の気持ち、後悔の気持ち、二度としないという気持ち、償いや自分への罰の要素をいれた文章をきちんと用意するべきだったと思います。タレントやファンがいて、経営が成り立っているのだから、何が起こっても謝罪できる場所や、復帰できる道筋を立ててあげる必要がある。それをなぜしなかったのか、疑問です」
結果として肝心なところは中途半端に終わった渡部さんの謝罪会見。復帰するのかしないのか。(すでにお蔵入りという報道もあるが)『ガキ使』には出演するのか、今後の去就に注目が集まっている。
<取材・文/bizSPA!取材班>