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プロポーズする計画が、腹痛と吐き気で限界に。彼女を残して去った結果…

暮らし

完璧だと思われた計画だったが…

 チェックインを済ませた2人はホテルのバーで時間をつぶし、予約していたレストランへと向かいました。

「彼女もプロポーズを予感していたのかどこか緊張している様子でした。いよいよ夫婦になるんだと、感慨深いものがありましたね。ただ……この時にはもう、予兆があったんです……」

 浩介さんと雪美さんが店を訪れると、店内はデート客で埋め尽くされていました。「誕生日おめでとう」とシャンパングラスを合わせ一口飲んだ瞬間、浩介さんの身に異変が起こったのです。

感じたことないほど激しい痛みでした。いや、本当はバーで飲んでいるときから下腹部に違和感はあって、連日の飲み会で胃腸が疲れているのかと気に留めていなかったんです。気のせいだとやり過ごそうとしましたが、前菜の盛り合わせにあったレバーパテを一口食したところで、限界だと確信しました」

体調不良を打ち明けることができず

クリスマス

 たびたびトイレへ席を立ち、冷や汗を拭う浩介さんでしたが、長年スマートな彼氏で居続けたせいか、心配する雪美さんへ体調不良を打ち明けることができませんでした。しかし、そうした見栄が最悪の事態を招いてしまったのです。

 腹痛と吐き気が限界に達した浩介さんは、財布から取り出したクレジットカードを机に叩きつけ、困惑する雪美さんを1人残しそのまま走って店を後にしました

 ホテルの部屋に戻り、トイレとベッドを往復していると、ほどなくして両手に紙袋を下げた雪美さんが戻ってきました。

「レストランのシェフから、コースのメインとホールケーキを持たされたそうです。彼女からは病院に行くことを勧められましたが、私は昔、大病を患った経験がトラウマで病院が苦手で……彼女に近くの薬局でスポーツドリンクと薬を買ってくるよう頼みました」

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