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上半期No.1ブレイク・志尊淳「代わりなんていくらでもいる」と言われた過去

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――劇中で、宇宙人の“ドルメンX”たちが未知の感情である“嫉妬”に戸惑いながらも、「“嫉妬”は、エネルギーにもなる」と語ります。嫉妬という感情をどう思いますか?

志尊:本人の捉え方次第かなと。嫉妬という感情が芽生えない人はいないと思うんです。僕自身、これまでに嫉妬をすることもあったけれど、いまは自分には自分のやり方があると思うようになりました。

 仲のいい役者さんたちがいい作品をやっていると、羨ましいなとは感じますが、それは自分の活力に変わるし。プラスの方向に行っています。

――劇中と同じように、“嫉妬”というより、プラスの方向へ向かえばいいと。

志尊:でも、最初からプラスに向かう人っていうのは、あまりいないと思うんです。マイナスを経験して、そこに自分自身でロスを感じることによって、嫉妬というものがプラスに変わっていく。だから、マイナスに働く時期があってもいいと思います。

役者として、目指す場所は決めていない

劇場版 ドルメンX

(C) 高木ユーナ/小学館 (C) 2018「劇場版 ドルメンX」製作委員会

――自分には自分のやり方があるというお話が出ましたが、この先、役者として目指すものは見えていますか?

志尊:目指す場所というのは決めていません。この仕事って、自分の想像を超える役柄をいただけたり、芝居をしているうえで、そのときそのときの達成感があるもの。

 この先、30年後にまだ俳優をやり続けているかということよりも、僕は今の仕事をとにかく大事にしたいと思っています。

――今を懸命に頑張ったほうが、先を想像するよりも、結果広がりが持てるということでしょうか?

志尊:はい。自分の枠にはまらない色々な姿をみなさんにお見せできる職業だと思うので、自分でわざわざ決めつける必要はないと思います。評価されてナンボの世界ですし、周りの方に求めてもらえて、広がった世界を表現できれば嬉しいです。

――本作では宇宙人ですが、話題になった「女子的生活」ではトランスジェンダーの女性を演じたり、最近は、本当にさまざまな役柄をされていますね。

志尊:一定のイメージがあるなかで、役をお願いするのって、作り手の方にとっても簡単なことだと思うんです。でもまだ見たことのない部分を求められることって、作り手側のみなさんにとってもリスキーなこと。

 ああいうテイストで、というのではなく、ふたを開けてみないと分からないわけですから。その中でお話をいただけるというのは、ありがたいことだし、大切にしたいです。

大きな変化を感じられた作品は?

――劇中で、地球人の修吾(桐山漣)が、隊長に「足りないなら足せばいい」と努力することへのアドバイスをします。先輩やスタッフから刺激を受けた、影響されたこと、言葉などはありますか?

志尊:毎回、感じるものはありますが、本当にそれぞれなので、特別にというのはないですね。いろんなところで影響を受けて、自分のなかに落とし込んでいます。

――この役が転機になったという、作品、役もありませんか?

志尊:どんな役でもスタンスは変わりませんが、中でも大きく感謝している作品はありますね。昨年、舞台で『春のめざめ』という作品をやったんですが、そこでの期間というのは、今思えばプラスになっていると感じることが多いです。

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