ジュノン出身・白洲迅が、BLドラマに初挑戦。「一緒に苦悩しました」
「普通って何なんだろう」と考えた
――作品のなかに「普通に生きていく」というキーワードがたびたび登場します。特に晃のお母さんが息子のためを思って進言することが多かったですが、言われる側はキツイですよね。
白洲:「普通」ってなんなんですかね。だいたいの人は自分が普通だと思っているでしょうが、小さな違いがあったり、当たり前だと思っていたことがそうじゃなかったりする。
僕自身も、自分のことをとっても普通で、変わったところのない人間だと思っています。だから、ちょっとユニークだったり、自分にないところのある人を羨ましいと思っていたのですが、年齢と出会いを重ねていくにつれて「普通」って単純にくくれないなって。
この作品に参加したことで、よりそう感じるし、固定観念に縛られないような生き方が楽しいなと思います。
人前に立つなんて考えてなかった
――たとえば「芸能人」と「一般人」なんて言い方もありますよね。もともとご自身を普通だと思っていた白洲さんがなぜ芸能界の道を進んだのでしょうか。
白洲:僕は、普通の安定した人生を送りたいと思っていました。「普通に幸せな家庭を築いて、定時に帰って、穏やかな老後を送りたい」と、それこそ中学生ぐらいから言っていました。
――有名になりたいとは。
白洲:全く思ったことがなかったです。芸能界に入ったきっかけが「ジュノンボーイ」なんですけど、最初は嫌で仕方なかったんです。
ただ、母の友達のおばちゃんに「受けろ、受けろ」とずっと言われていて、折れたんです。人前に立つ仕事って、自分とは一番かけ離れている場所だと思っていました。でもどこかに普通な自分を壊したい部分があったのかもしれません。事務所さんに声をかけていただいて、ちょっと挑戦してみようかなくらいの軽い気持ちでした。