大谷翔平、右ひじ手術回避も、早期復帰報道にネットは賛否両論も…
MLBのロサンゼルス・エンゼルスに所属する大谷翔平選手(23)。
2016年にはNPB史上初の「2桁勝利・100安打・20本塁打」など目覚ましい活躍を見せましたが、今年6月8日(日本時間9日)の試合途中に右ひじの張りを訴え、試合を降板。
幸いにして再検査の結果、手術は回避することが決まりましたが、6月27日放送の『クローズアップ現代+』(NHK)で治療当時の大谷選手の様子や、早期復帰の可能性を放送。
それを受けて、ネット上では「身体のこともあるし、今後は打者一本でやっていってほしい」など、さまざまな議論が巻き起こっています。
“二刀流”ゆえに課された数々なリスク
大谷選手のひじ故障原因は、いくつか考えられます。張りの原因はひじ内側側副じん帯の損傷にあり、選手生命に関わる怪我だとも言われています。
日ハム時代にトレーニングを担当した、中垣征一郎さんは「大谷選手の高い出力が身体にひずみを生じさせたのではないか」、元メジャー投手・長谷川滋利さんも「160キロのストレートと同じ力で投げていたスライダーが、ひじに大きな負担をかけていたのではないか」と語ります。
【夜10時】エンジェルス #大谷翔平 選手はなぜ右ひじに故障を抱えたのか。大谷選手の体を熟知する関係者を独自取材。元大リーガーの岡島秀樹さんをスタジオに招き、復活への道筋を徹底検証。ご意見は #クロ現プラス またはこのアカウントに返信ください。 https://t.co/ObuRFAyEbg
— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) 2018年6月26日
また、大谷選手のプレイスタイルを分析した結果、別の可能性が浮かび上がってきました。
動作解析の第一人者筑波大学体育専門学・河村卓准教授は「大リーグのマウンドの強い傾斜により、投球フォームが不安定な形に変化し、ひじに負担がかかったのではないか」と指摘します。
また、中央大学理工学部・酒折文武准教授による統計学検証にて行われた、大リーグ選手70人超のデータとの比較からは、身体からボールを離れる「リリースポイント」の距離が通常選手より15cmほど遠い大谷選手は、故障のリスクも1.9倍高まるという結果が出ています。
そして、“二刀流”ゆえのリスクとして、ピッチング時に休ませることができるひじの負担が、バッターとしての登板により休ませることができず、大谷選手を追い詰めたという可能性も語られました。