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炎上せず好かれる企業SNSとは?ヘア化粧品メーカーの元「中の人」に聞く

ビジネス

「美容師のパートナー」でありたい

竹渕祥平さん

 ひと昔前とくらべて、企業のブランディングはどのように変化しているのか。

「まず、ユーザーが取る情報の接点が複雑になったことが挙げられます。各種SNS、Webメディア、テレビ、普通に街を歩いていても、広告がデジタルサイネージに変わっていたり……。企業側の視点からすると、『どこに何を伝えればどう届くのか?』ってことがわかりにくくなっています。

 だからこそブランディングで大事になってくるのは、色々な情報接点にあがってくる声に丁寧に向き合うこと。ミルボンでは『美容師のパートナー』であることを第一に置いているので、SNSであっても、取材であっても、必ず『美容師さんの~』って枕詞は入れるようにしていますね」

バズったモノが目立ちやすいが…

 どのツイートに“いいね”を押すのか、リツイートをするのか、どんなリプライをするのか、そういった個々のコミュニケーションの積み重ねが、ブランドをかたちづくっていく。地道な作業で時間はかかるが、やりがいはあるそうだ。

「ブランドは1つの広告やプロモーションでできるわけではありません。SNSの影響でバズったモノが目立ちやすくはなってますが、まず大前提として真摯に顧客と向き合った商品(サービス)があること。その上で、届けたい顧客に向けた適切なコミュニケーションをしなければなりません。

 どちらかが欠けてしまうと、短期的に成功しているように見えても、長く支持されるブランドにはなりません。『SNSの使い方やプロ―モーションが上手い』と褒められるより、『良い商品をきちんと伝えてますね』と言われることを今後も目指していきたいですね」

<取材・文/黒岩秀利>

大学卒業後、ロンドンでフリーライターとして活動。帰国後、大手広告会社で、求人広告の記事制作に従事。現在はフリーランスとして、Webライターの他にも、編集、ディレクションなどをやっています

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