なぜ高円寺の人気芸人4人は「地域密着YouTuber」になったのか?
高円寺の風情みたいなお店は残したい
――実際に紹介したお店の反響はどうですか。
坂井:最初はたぶん、まったく期待もしてないし、期待もされてなかったと思うんですけど、予想以上にお客さんが来てくれてるみたいです。
趣味としてやり始めたんで、とくにお店の人と会話もなくフラッと行く店もあったのに、今ではお店に感謝されて、目立つようになっちゃった。僕は今、めちゃめちゃ高円寺に住みづらくなりました! それにうちらの中だと、ニューヨークが稼ぎ頭のはずなのに、全然お金持ってない。僕と嶋佐は同期で後輩には奢りますけど、回数も多いと破産しちゃうから、マヂラブの村上さんのいるお店を探して飲んでます。
なんぶ:高円寺ライフハックですね。昨日、夜11時ぐらいの家に帰ろうと歩いてたら、謎にバイクに煽られて、恐る恐る振り向いたら、山形料理居酒屋「まら」の社長さんで。 チャンネル内では、高円寺芸人のルイーダの酒場と呼ぶぐらい通い詰めてた店が、連日満員らしくて。俺らが全然行けなくなったっていう。
坂井:高円寺って、不思議なことに店側の人があんまりお客さんが来てほしくないっていうお店が何軒があって。もぐらと行った立ち飲み屋を紹介しようと思ったら、「面倒くさい!」って言われたり、「うちはこれ以上、お客さんがきても一人でやってるから困るんだ」って。いつもガラガラなのに。そういう高円寺の風情みたいなお店は壊さないようには気をつけてますね。
⇒インタビュー中編<コロナで活気づいた高円寺の「意外な場所」人気芸人&構成作家が語る>に続く。
<取材・文/吉岡俊 撮影/荒熊流星>
【高円寺チャンネル】
嶋佐和也(ニューヨーク)、坂井良多(鬼越トマホーク)、鈴木もぐら(空気階段)、市川刺身(そいつどいつ)の人気芸人4人と、構成作家なんぶによる地域密着型Youtubeチャンネル「高円寺チャンネル」。2020年8月に開設され、登録者数は1.4万人超