職場をふらふらするほど業績アップ?今どき「オフィス改革」の極意
巨大モニターで全世界のオフィスと繋がる「ノーディスタンス・オフィス」、自席を離れてふらふらして雑談をすることが奨励されている「クリエイティブ・オフィス」。
【夜10時】出勤前に足湯に入りながら優雅に朝食。仕事に疲れたら海を眺める。―リゾート地にサテライトオフィスをつくり、休暇と仕事を一体化した「ワーケーション(work + vacation)」で業績アップ。いま、企業のオフィスが様変わりしています。https://t.co/OjuewGaBOK
— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) 2018年6月26日
さらには、リゾート地にオフィスを構えて休暇を取るかのように仕事をする「ワーケーション」など、従来の常識では考えられなかったオフィスの在り方が、6月26日放送のNHK『クローズアップ現代+』で紹介されました。
ネット上でも「すごくお洒落で、自分もこういうところで働いてみたい」と話題になった、これらのオフィスの狙いは、社員の生産能力を向上させ、画期的なイノベーションを生み出そうとするものにあります。
オフィスを巨大モニターで同時接続
東京飯田橋にオフィスを構えるNECネッツエスアイ。このオフィスには巨大なモニターが設置されており、世界各国にある支社と映像と音声が繋がっています。
このモニターはオンライン上の会議の際だけに利用されるものではなく、日常的に接続され、世界中のメンバーとコミュニケーションを図ることが可能です。モニターを横切ったミャンマーの子会社の社員を呼び止めて雑談をする、といった場面が番組の中で紹介されました。
その他にも、コピー機や事務用品、軽食などをオフィスの中央にまとめて配置した「マグネットポイント」と呼ばれる場所を作ったそうです。その結果、社員同士の会話が生まれやすくなり、他の部署の社員との交流を促し、より密な連携を取ることができるようになったそうです。
オフィスをふらふらする行動が推奨される
NECネッツエスアイが、オフィス改革に乗り出したのは業績の低迷が続いていた10年前。その時に参考にしたのが「クリエイティブ・オフィス」という考え方です。
クリエイティブ・オフィスとは、社員の知的創造を生み出し、経営を活発にさせるために設計されたオフィスのことです。
クリエイティブ・オフィスでは「自席を離れてふらふらする」「部署を越えて接する」など、従来では眉をひそめられてしまいそうな行動が奨励されています。その目的は、社員のモチベーションの向上と、コミュニケーションの活性化にあります。
NECネッツエスアイはオフィスを改装してから、一人あたりの利益が32%もアップしたそうです。ヤフーやミクシィといった先進的なIT企業は、クリエイティブ・オフィスの思想を取り入れたオフィスを採用しています。
快適な空間で仕事をすれば効率がアップするのは当然のことと言えるでしょうし、他の部署の人間とコミュニケーションが取ることができれば、思いもよらなかった斬新なアイディアが出てくることもまた、必然と言えるでしょう。