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「結婚式をやりたくない」24歳新婚妻の本音。コロナ禍は追い風に…

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両親を含め、みんな納得してくれた

ナシ婚

北川さんのLINE画面。友人は「結婚式とか今コロナやし難しい」と

「コロナで苦しむ人も多い中、こういう言い方は不謹慎かもしれないですけど『コロナのおかげで、式をしない理由が話しやすくなった』という側面は間違いなくあります」

 こうして、他人に話せる「結婚式をしない理由」を手にした北川さん。しかし、お互いの両親にも「コロナ」を言い訳に本音を話さなかったのだろうか。

「いえ、お互いの両親や、私のことをよく知ってくれている親友たちには本音を話しました。私の両親を含め、みんな納得してくれましたね」

 とはいえ、やはり両親は娘の晴れ姿を見たかったのではないだろうか。

「私に理解を示してくれましたが、本音としては見たい気持ちもあるとは思うんです。ただ、私はもう学生じゃありませんし、独立した1人の人間。今までわりと良い子に過ごしてきて、親孝行もできていたと思うので、ここは自分の希望を押し通そうと思いました

式をしたくない人は「ウソも方便」

 結局、式をしないという結論は変えず、「写真婚」に決めたという北川さん。コロナ禍での挙式については、こう考えている。

「『式をしたい』という気持ちがあるなら、結婚してすぐじゃなくて、コロナが落ち着いてから実行するのもいいと思います。感染リスクがある中で強行するのは、誰のためにもならないですから」

 一方、式をしたくない人にとっては「言い訳を作りやすいチャンス」だという。

「今なら式をしない理由を相手が勝手に解釈してくれますし、『ナシ婚』の絶好機というのは間違いありません。基本的に本音を話しても理解されず疲弊してしまうだけなので『ウソも方便』と割り切ってコロナを理由にすれば、不快な思いをせずに済むのではないでしょうか

 いざとなれば他人にウソをつくことを推奨してまで結婚をしたくない北川さん。コロナ禍で結婚式ができない状況がさらに続けば、彼女のような考えを持つ人も今後増えていくかもしれませんね。

<取材・文/齊藤颯人>

上智大学出身の新卒フリーライター・サイト運営者。専攻の歴史系記事を中心に、スポーツ・旅・若手フリーランス論などの分野で執筆中。Twitter:@tojin_0115

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