アマゾン創業者が祖母を泣かせた失敗に学ぶ「人を動かす言葉」
リーダーは“ストーリー”で心を掴む
「あなたは才能をどう使いますか? どんな選択をするのでしょうか? 惰性に身を委ねますか? それともあなたの情熱に従いますか? 簡単な人生を選びますか? それとも献身と冒険に満ちた人生を選びますか? 批判されると挫けますか? それとも信念に従いますか? 結局のところ、私たちは何を選択したか、なのです」
80歳になった時に自分の「ライフストーリー」を振り返るとして、結局人間とは何を選択したかである、とベゾスは語ります。そしてクロージングのことばとして、こう結びます。
「みなさん、自分のために、ステキな物語を書き上げてください」
このようにトップリーダーはストーリーで人の心を動かします。アップルのスティーブ・ジョブズ、アリババのジャック・マーなど聴衆の心をつかむことがうまいリーダーは、なにも海外だけではありません。あのイチロー選手の話もシアトルの人々の心をわしづかみにしています。
このようにトップリーダーたちは、ストーリーで失敗や笑いとともに、聞き手に教訓となることや勇気を与える話をしているのです。
「ワンビッグメッセージ」と「4つのF」
次世代のリーダーに求められる資質は何でしょうか? それは「自分らしいことば」でストーリーを語ることです。何も世界のトップリーダーたちのように、素晴らしいストーリーテラーになれということではありません。しかし、自分の自慢話や聞き手が飽き飽きする、いわゆるオレオレスピーチから脱却し、聞き手に共感してもらえる話し方をすべきです。
とくにビジネスにおいては、商談やプレゼン、会議などにおいて、商品説明や議事内容ばかりに終始せず、まずは聞き手の心をつかみ、行動を促すことを目的としなければなりません。
ビジネスにおいてストーリーを語ることは「コーポレートストーリー」と言われます。まずは、このビジネス戦略としてのコーポレートストーリーを商談やプレゼンで活用していきます。それには、次の2つがストーリーで語る前提になります。
・ひと言で共感を集める「ワンビッグメッセージ」を伝える
・失敗談こそ人を動かす「4つのF」を使う