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誰でも100万円稼げる?普通の人がダマされる「情報商材」の巧妙な罠

ビジネス

「問い」を立てることが被害を避けるカギ

――悪質なネットビジネスに頻出するキーワードや特徴があれば教えてください。

SEOくん:「楽して稼ぐ」「早く稼ぐ」ことをうたった商材には気を付けてください。ネットビジネスは楽に稼げるイメージがありますが、実際はそんなこともないんです。

 また、仕掛けてくる相手もある意味「プロ」なので、ちょっとした不安や懸念程度であればそれを和らげて購入につなげるマニュアルは用意されていると考えるべきですね。

――悪質ネットビジネスの被害に遭いやすい人に共通する特徴はあるんですか?

SEOくん:上京したての学生であったり、新社会人であったり、人とのつながりが不安定になって「寂しい」という感情を抱えている人は狙われやすいと思います。若くて稼ぎが少ないと心の余裕も持ちづらいですし、そうした弱みにつけこまれるケースは多いですね。

 また、物事を感情的に判断してしまう人も危険です。個人的な仮説なのですが、Twitterのつぶやきに絵文字や改行が多い人は被害に遭いやすい気がします。

 つまり、これって「言語化能力が低い」ということだと思うんですよ。感情を上手く文章で表現できないから絵文字や改行を使わなければならないという見方もできますから。

「言語化能力が低い」とどうなるのか?

詐欺師

――言語化能力が低いと被害に遭いやすくなるのはなぜですか?

SEOくん:悪質ネットビジネスを見分けるには、とにかく商材を疑って「問い」を立てるべきです。

「誰でも楽して10万円稼ぐ」という情報商材が売っていたとして「作者はどんな人か」「情報にはその作者に10万円払わないと得られない固有の価値があるか」、そして「どんな根拠で作者は誰でも楽に10万円稼げると言い切るのか」といった裏側にあるストーリーを検証しなければなりません。

 そのとき、言語化能力の低い人は「問い」を立てる作業が苦手な傾向にあると感じます。すると、どうしても直感で物事を決めがちになってしまうので、被害に遭いやすい。

 なので、高額な商材を買う前には意思決定の根拠を文章という形でアウトプットすると、感情が整理されて冷静な判断ができると思います。

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