「脱毛剤」のトラブルが多発。正しい使い方を医師に聞く
除毛剤を使用するときの注意点
「除毛クリームは、その有効成分であるチオグリコール酸塩が、毛を構成するケラチンタンパクの結合を切断することで、毛が軟化・分解され除毛します。化学的に毛に作用するため、炎症による肌トラブル、例えば痛み、かゆみ、腫れ、発赤なども報告されていますので注意が必要です」
自宅で除毛剤を使って除毛したいといった場合に、どんなことに注意すれば良いか。赤塚先生は次のようにアドバイスする。
「製品に表記されている『使用上の注意』をしっかりと守ることが大事です。まず『使用部位』をよく確認しましょう。顔に使用できる製品はありません、デリケート部分には使用できるものとそうでないものがあります。また使用前テストも必ず行ってください。少量塗布して、塗布時間が経過したら洗い流し、48時間ほどかゆみ、腫れ、発赤等が出ないか肌状態を観察します。
『塗布時間』もしっかり守り、所定の塗布時間以上放置しないこと。もし痛み、かゆみ、腫れ、発赤などの肌トラブルが生じれば、使用を中止して皮膚科医に相談してください」
自己処理は肌を傷つける
赤塚先生は、脱毛剤や除毛剤をはじめ、カミソリや毛抜きも含めた自己処理全般に対して注意喚起する。
「除毛剤は、たしかに比較的簡単、すぐに、自分でできるといった点がメリットとして挙げられます。しかしながら、ムダ毛の自己処理の悩みとして、時間が経てば毛がすぐに生えてくる、面倒くさい、何度も繰り返すとカミソリ負け、肌あれや毛穴のトラブルも多くなります。
自己処理は肌を傷つけ、毛穴が黒ずむ・埋もれ毛ができる・乾燥してしまうなど、肌にとっては良くないことが起こる可能性があります」