クレジットカードは何枚持つのが正解?4枚と2枚の大きな違い
住宅ローンの審査で落とされることも
もっと深刻な問題になりかねないのが、家を買うときです。銀行が住宅ローンを融資するとき、基本は、返済比率を収入の35%に抑えます。たとえば、毎月の給料が30万円の人なら、月々の返済額が10万5000円を超えないようにするわけです。ただし、これには重要な注意書きがあります。
ほかの借り入れと合わせた「トータル」が、収入の35%なのです。ほかに借り入れがなければ、35%まるまる借りることができます。
でも、仮にクレジットカードのリボ払いや分割払いで毎月3万円を返済中だったとすれば、銀行は毎月の住宅ローンを、「10万5000円-3万円=7万5000円」までしか貸してくれません。
本来なら月収30万円で融資してもらえるはずの10万5000円を借りたいのに、住宅ローンの審査で落とされる結果となってしまいます。
支払い忘れに要注意
さらに、クレジットカードをたくさん持っていると、うっかり「支払い忘れ」が多くなることは予想できますよね。カードの支払いがいくらか把握しにくいうえ、給料振込口座とカード引き落とし口座が別であれば、うっかり入金を忘れてしまう恐れがあります。これは金融機関の信用情報に「入金遅れ」として記録されます。これが何回もあると「この人は信用できない人だ」と見なされ、住宅ローンの融資を断られることがあります。
銀行は、当然ながら、貸したお金が返ってこないことをもっとも嫌います。このように繰り返し返済が滞っている人、ましてや返済がない「事故扱い」の人にはお金は貸せません。こういう事態は、クレジットカードの枚数が多い人ほど起こりやすいのです。カードがいくらの支払いか把握しにくいうえ、給料振込口座とカード引き落とし口座が別というケースが増え、うっかり入金を忘れてしまう恐れがあるからです。
ですから、クレジットカードは2枚にしぼり、その決済口座は給料振込の口座にすべきです。住宅ローンを借りる前には、自分の信用を毀損しているものがあれば、きちんと整理しましょう。私の著書『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』では、あなたの信用情報を確かめる方法について詳しく述べています。クレジットカードを使うことのメリットも書かせていただきましたので、参考にしてみてくださいね。