bizSPA!

「ご存じでいらっしゃいますね」は誤り?“敬語と言葉選びクイズ”に再挑戦

ビジネス

角の立たない柔らかな肯定表現を

【問題6】電話の場合、より良い言い方は?
「精査致します」

【答え6】「詳しく調べます」
“セイサ”の音を電話で聞き「精査」の漢字を思い浮かべるとは限りません。意味を伝えるには「詳しく調べる」だと伝わりやすいですね。他には電話で伝わりにくい、または誤解しやすい漢語は幾つもあります。

・「課題」“カダイ”⇒物流会社では「過大」と受け取られた
・“サイリョウ”⇒「裁量」?「最良」?
・“チュウショウ”⇒「中小」?「抽象」?「中傷」

 電話では漢語を少なめにし、できるだけ解りやすいひらがな(大和言葉)で対話しましょう。

【問題7】より良い言い方は?
「その内容は、こちらの部署ではありません。システム部です」

【答え7】「その内容はシステム部が担当(受けたまわります)しています」
 否定表現を使うと、お客さま自身が否定されている気持ちになってしまいます。同じ内容のことを伝えるのであれば、角の立たない柔らかな肯定表現を使いましょう。

クッション言葉で印象を柔らかく

若手社員

 敬語クイズいかがだったでしょうか。恐らくは全問正解できた人のほうが少数なのではと思います。

 敬語に関連して、おススメされるのは「クッション言葉」です。クッション言葉は、会話を円滑にする時に使われます。依頼するときや要望に沿えないときに使用することで、相手に与える印象が柔らかくなります。

 例えば先ほどのクイズの最後の設問では「大変申し訳ございません、その内容はシステム部が担当してしております」と“大変申し訳ございません”と、クッション言葉を加えるとより相手に配慮した表現になります

 この他にもクッション言葉の例をご紹介したします。

・恐れ入りますが(お電話番号を教えていただけますか?)
・申し訳ございませんが(○○はただいま他の電話に出ております)
・お手数ですが/お手数をお掛けしますが(ご記入をお願い致します)
・差し支えなければ(ご連絡先をお教えいただけますか?)
・大変恐縮ですが(少々お待ちいただけますか?)
・たびたびお手数お掛けしますが(もう一度ご確認ください)
・ご面倒をお掛け致しますが(ご返答をお待ちしております)
・今、お時間はよろしいでしょうか? 今、お話してもよろしいでしょうか? 私ごとで恐縮ですが(来週休暇をいただきたいのですが?)
・ご足労をお掛けして申し訳ございませんが(お越しください)

 マスターの難しい敬語ですが、相手に対して良い印象を持ってもらえるような言葉遣いを日々意識したいですね。

 株式会社リンクが運営するテレフォニーサービス「BIZTEL」が提供する「BIZTELブログ」では、池田氏が代表を勤める株式会社ブランニューデイと共同で、今回紹介したもの以外にもクイズ記事を作成し、紹介しています。

<TEXT/菅谷圭祐>

大学受験情報誌、IT情報サイトなどでライター経験を積み、2018年よりフリー。最近の趣味は休日の農業、リサイクル業も兼業
Twitter:@sugaya_keisuke

おすすめ記事