コロナ倒産はパチンコ店やアパレルにも。広い業界で破綻が相次ぐ
メガベンチャーに影響が及ぶ可能性も
幅広い業界へ影響を与える新型コロナウイルスだが、明治学院大学経済学部専任講師で経営学者の岩尾俊兵氏によれば、その影響はGAFAなどのメガベンチャーに及ぶ可能性もあると言う。
「このような状況下でまず削られるのは、広告・交際費・交通費といった『3Kの費用』です。したがって、Facebook、Googleといった広告収入依存企業はこれから収益を悪化させる可能性があります。また、Appleも実物店舗での売り上げに依存しているため、厳しい状況となる可能性が高いでしょう」
その反面、新型コロナウイルスの流行で需要が増している業界もある。
「短期的には医療関連、通販、宅配、コンテンツ配信業、リモート会議関連企業が、長期的には不況の影響で派遣やオフィスオートメーション系企業が業績を向上させるでしょう」
これから需要が増す業界はどこ?
また、これから需要が増す業界について、岩尾氏はこう語る。
「これからの企業の生存に不可欠なのは、短期には『借金ができる信用力』、長期には『フレキシビリティ(柔軟性)』です。そうした観点から見た際に持ちこたえる可能性が高いのは、実物の資産があり、内部留保が累積している企業も多い『製造業』。
また、製造の柔軟性(フレキシビリティ)を追及してきた企業は、短期的に、たとえばマスク・人工呼吸器・除菌製品・日用品などの生産に切り変えることで、大きな競争力を得る可能性さえもあります」
新型コロナウイルスによる影響は良くも悪くも各業界を大きく変貌させそうだ。
<TEXT/日和下駄>