コロナ倒産はパチンコ店やアパレルにも。広い業界で破綻が相次ぐ
北川景子着用で人気になったブランドも倒産
ついで「(株)シティーヒル」はファッションブランド「MAJESTIC LEGON(マジェスティックレゴン)」などを展開していた大阪のアパレル会社。同ブランドはドラマ『帰ってきた家売るオンナ』で女優の北川景子さんが着用していたことで人気を博し、そのほかのブランドも含め直営107店舗・FC30店舗、ECサイト35店舗を展開していた。
しかし、拡大に伴って不採算店舗も増加し資金繰りがひっ迫。新型コロナウイルスの影響で外国人、日本人来客ともに来店客が減少し倒産に至った。負債額は約50億円。
海外と取引を行っていたメーカーにも倒産企業が出ている。配管材料・住宅設備機器卸を行っていた「(株)和倉屋金物店」は中国生産の部品を組み込んだ住設機器の流通が滞り商品仕入れに影響したことによって(負債額:約2億2000万円)。
仕入先工場の稼働停止で倒産したメーカーも
ゴルフ手袋用資材卸を行っていた「辻田実業(株)」は得意先の海外工場、仕入先工場が新型コロナで稼働停止したことによって(負債額:約2億500万円)倒産した。
他にも原料となる欧州からのブナが調達困難となり倒産した木材卸を行っていた「(株)楠瀬木工場」(負債額:約1億4000万円)や、中国・東南アジアからの仕入れが困難となり倒産した風船製造を行っていた「(株)マルサ斉藤ゴム」(負債額:約1億9700万円)などがある。
冠婚葬祭業界でも倒産が相次ぐ
また、イベント自粛要請の長期化の影響は冠婚葬祭関連にも広がっている。静岡県で結婚式場を運営する「(株)ウインクル」はキャンセルが相次ぎ、貸衣装を提供する関係会社「(株)ラビアンローゼ」と共に倒産した(負債額:合計約34億円)。
葬儀業を営む「(有)式典さがみの」も得意先の医療機関で集団感染が発生し、業務斡旋を受けられず倒産(負債額:約2億円)。
接骨院チェーンを展開していた「(株)MJG」(負債額:約43億8000万円)や書籍出版、広告代理を行う「(株)金沢倶楽部」(負債額:約6億円)など、新型コロナウイルスの影響はドミノ倒しのように幅広く広がっている。