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“マスクで予防”は無意味?新型コロナ予防を在米ウイルス専門医に聞く

暮らし

 新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、予防策として手洗い、うがい、マスク着用に注目が集まっている。

手洗い

※イメージです(以下同じ)

 また、一部のデマや流言の影響で、ドラッグストアなどではティッシュやトイレットペーパーが売り切れ、全国的に品薄の状態が続いている。

 こうした感染症の流行による問題にどうやって向き合っていったらよいのか。米国国立研究機関研究員として免疫学やウイルス学を専門とする峰宗太郎医師に現地からSkype取材を行った。

うがいよりも「手洗い」の徹底を

――手についた菌やウイルスをしっかり落とす手洗い、うがいの仕方は?

峰宗太郎(以下、峰):手洗いをするときは石鹸や洗剤を使い、流水で20秒以上かけてしっかり洗う必要があります。洗い方も手のひら、手の甲だけでなく、指の間、指先、指の根元、手首までしっかり洗ってください。

 一方でうがいですが、感染症の予防にうがいの効果はあるとされていますが、手洗いよりは効果は劣ると思われます。うがいをするとしても、うがい薬(ヨード液など)を使うのではなく、「水だけ」でのうがいをおすすめします。うがい薬を使ったとしても、有意な予防効果は認められていません。

 ともかく最も有効な感染症予防は手洗いなので、そちらを徹底したほうがいいでしょう。

感染経路は「飛沫と接触」

マスク

――新型コロナの感染経路は何がありますか?

峰:感染経路は主に2つ、飛沫感染と接触感染です。

 飛沫感染は咳やくしゃみ、近距離での会話で病原体を含んだ飛沫が飛んで、他人に感染するもの。接触感染は目や鼻、口を触った手などで、テーブルや机などを触ってしまい、それらに触れた手を介して病原体がうつることです。

 厚労省は「人混み」を避けるように指針を出していますが、他人との距離が近い場所は飛沫感染のリスクがあります。また、日本のスポーツジムで一気に感染拡大したのは、共通の器具を使って運動し、接触感染が起きた可能性も高いと思います。

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