ドコモ、ソフトバンクが5G対応機種を公開。今のスマホは買い替えるべき?
新型コロナウイルスのニュースに滅入るばかりの今日だが、もうじき“スゴいやつ”がデビューを迎える。「第5世代移動通信システム」、いわゆる「5G」の通信網である。
ソフトバンクは3月27日に商用サービスを開始する予定。対応端末を用いることで、現在(4G)の20倍(理論値)の通信速度でインターネットに接続できるようになるという。競合のドコモも、3月25日に5G対応機種を販売するという。
5Gの基地局は以前よりも“かしこく”通信を捌くため、過密地域でも遅延が起こりにくく、切れ目ない高速通信が可能になる。良いことずくめの新規格だが、この普及はどうなるのかすこし考えてみたい(※以下、情報は3月18日時点)。
現在の通信システムは“第4世代”
現在我々が利用しているのは「第4世代移動通信システム」、一般には「4G/LTE」と呼ばれる規格である(公式な定義としては、LTEの一部を「第4世代」に含めないこともある)。
iPhoneでは、2012年発売のiPhone 5からLTEに対応。過去8年間、モバイル通信の主役を担ってきた規格が4Gだ。2010年代におけるスマホ向け動画サービスの躍進も、この4G回線の普及を追い風としたものである。
4Gの兄にあたるのが「3G」で、これは2001年から利用されている。現在でも多くのスマホで3G規格の通信を行うことが可能だが、4G通信時と比べて目に見えて通信速度が下がるため、動画のストリーミングなどには向いていない。
もっとも、ここ数年の各社基地局の増加によって、「3Gを掴む」ことはかなり減ったはずだ。
さらにその前の第2世代となると、1993年にサービスを開始した「PDC形式」がこれにあたる。i-modeなどでのネットワーク接続やメール利用が可能で、1990年代~2000年頃にかけての携帯電話普及の立役者となったのがこの第2世代規格だが、2012年にすでにサービスを終了している。