確定申告の期限が延長。それでも「早めの申告がオススメ」と税理士が言うワケ
早く申告すればその分早く還付の手続きが
今回の申告期限延期について、気をつけておきたいことや留意すべき点については「所得税の確定申告をすると、税金が還付される方がいらっしゃいます。これは源泉徴収や予定納税(税金の前払い)が確定した税額より多い場合に、払い過ぎた税金が戻ってくるものです」とのこと。
この場合の申告期限は、上記の期限には該当せず、5年以内ならいつでも還付の申告を行うことができます。例えば、2019年分の確定申告なら2020年1月1日から5年間なので2025年12月31日まで申告が可能だとか。
「所得税の確定申告であれば、4月16日までに申告書を提出する必要はありません。しかし、月日の経過とともに記憶が薄れてしまったり、書類を紛失したりする恐れがあるので、やはり早めに申告したほうが望ましいですね。
また、確定申告で税金が戻ってくる場合、いつ戻ってくるのかが気になるところでしょう。例年の流れから言えば、早く申告すればその分、早く還付の手続きが行われます。還付される税金を早く受け取りたければ、早めに申告することをおすすめします」
できるだけ早期に、電子申請による申告を
「今は、e-taxで電子申請による確定申告もできますし、納税するときでもQRコードがあればコンビニで支払いができる時代です。書面による手続き、あるいは銀行の窓口での納税といったアナログなやり方から脱出する転換点と思い、チャレンジしてみてはいかがでしょうか」
毎年確定申告の時期になると、申告手続きのために長蛇の列ができるのが恒例行事。ですが集団感染を防止する目的で今年は期限が延長されました。
とはいえ手続き自体は後回しになっても、必要な書類を準備して、できるだけ早く申告を進めていくほうがいいかもしれません。なかには「確定申告をしている暇がなくなった」という個人事業主もいそうですが、結局、延長した分だけ、確定申告のプレッシャーは続くのですから……。
<TEXT/林加奈>