若者よ、これが日本だ。新型コロナ「安倍政権の対応」は人災レベル <ダースレイダー>
新型コロナではなく、もはや人災レベル
ダースレイダー:「行政、権力の上のほうにいる人たちは、自分たちだけが助かろうとしている」というメッセージを与えてしまうことになります。これは安倍さんがみんなの前で叱るくらいのことをやらないとダメです。
にもかかわらず、首相補佐官である秋葉賢也さんという人は仙台で2月26日にパーティーをやっていました。
この人はあろうことか、なぜ開催したのかという質問に「非公表の東北6県の検査実績を開催の根拠にした」と言ったんです。これは東北の人たちに「市民に共有しないで、政府の人間しか知らない情報があるとはどういうことだ」と思われても無理ありません。
これは新型コロナの被害ではなくて、もはや人災レベルです。しかも、これをやっている人たちが「国民一丸となって」とか、「緊急事態です」って、どの口で言っているんだと。
日本政府に足りない“説得力”
ダースレイダー:政治家には自分の言葉を周りに説得力を持って受け取ってもらうための能力が求められます。今の日本の行政には、これが圧倒的に欠けています。
それは台湾と比べるとわかりやすいです。台湾の蔡英文総統は、最初に中国にマスクを輸出することを禁止にし、批判されましたが、国内のマスクの数が足りなくなることを見通してやったことです。実際に台湾の感染者数が他国と比べて抑えられているデータがある以上、彼女は先のことを考えていたというメッセージに繋がります。
メリットとデメリットは何かをするときに必ず生じるのだけど、日本ではデメリットだけを何とか避けようとする態度が今、混乱を招いています。「これをやるとこういうマイナスがあります」「それに対してこういう手当を考えています」と、常に先回りして考えることが必要です。そのあてが外れる場合もあると思いますが、それを覚悟で「今、私はこう思います」と発信しなければいけないのに、できていません。
急に行動すると思ったら何の根拠かわからない臨時休校、イベント自粛。そして発言内容も質問も用意されている首相記者会見という名の朗読会をやっておしまいです。