新型コロナが蔓延、中国で活躍する“オンライン医療”の実態…日本でも普及するのか
チャット診療は9元(144円)から
「微医」ではネットを通して、医師との「オンライン診療」も行なっている。「チャット診察」か「電話診察」のいずれかを選択でき、画像を添付して文章で症状を伝えると、医師から回答をもらえる。
電話診察は、大病院の医師は30元(464円)、中規模病院の医師は20元(304円) となっている。チャット診療は大病院で20元(304円)、中規模病院9元(144円) だ。「初回2割引」の文言もあり、かなりビジネスの匂いがする。
症状についてどう書いたらいいか、アプリ内に説明がある。
「病名や症状、発症時期、これまでの検査結果、服薬状況。悪化しているのか、楽になってきているのか。どのような助けを必要としているかなど。詳しい記述があるほうが、回答結果の質も高まります」
「例:3歳の女児が1週間前に風邪を引き、せきと鼻水が出ています。病院で検査したところ、マイコプラズマ肺炎と診断され、アジスロマイシン顆粒を3日間飲んだら良くなってきました。ところが、3日前からまたせきと 鼻水が出てきました。どのように治療したらいいでしょうか?」
人によっては口頭よりも文章のほうが正確に症状を伝えられるケースもある。診断前にこれだけの情報があれば、医師の負担も軽減される。
6人の医師にチャットで育児相談
乳幼児の育児に特化したサービスもある。「小奶瓶之家(シャオナイピンジージアー)」というもので、6人の医師がいつでもチャットで養育相談に乗ってくれる。料金は、30日間で 49元(784円)。
「あなたの家にお医者さんが付き添います。子供に辛い思いをさせないために」 とあり、チャットの内容は病気やケガに限らない。「離乳食のコツ」「服選びのポイント」「夜中にすぐ起きてしまう。どうしたらいいか」「うんちが出にくい」など、乳児の健康に関することなら何でもいい。
回答をくれる主要な医師は女性で、子育て経験もあるという。育児を一人で抱え込んでしまって“育児うつ”になってしまうケースを考えると、何でも気軽に専門家に聞くことができるのサービスは、養育者の心強い味方になるだろう。