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「ブルース・リーになりたかった」鬼才・三池崇史監督が語る創作の最前線

暮らし

登場人物が勝手に暴れるのを撮っている

初恋

マイナーやカルトという考え方ではない

――マイナーやカルトそのものではなく、そこに惹かれる自分が好きという人もいますね。

三池:僕はそういうのを意識したことがない。自分を分析して他者と比べてどうというのもないし、本当にポップで大衆的なものを好きと感じるだけ。

――監督の作品は、商業映画としての人気もありつつ、カルトと称されることもあります。

三池:登場人物が勝手に暴れるのを撮っているだけです。たとえば、『初恋』に出てくるヤクザの組員の中に『殺し屋1』(’01)の垣原が紛れ込んでいたら、大バイオレンスになるだろうけど、そうならないのは垣原がいないから。代わりに加瀬(染谷将太)や大伴(大森南朋)がいるから、こういう展開になっていく。

 だから、今回の物語も期せずして生まれてしまうわけですよ。生きていればどんな素晴らしいやつだろうと、くだらないやつだろうと、その価値は別として、誰かと誰かが出会うきっかけや、不幸にするきっかけを作っている。今回は、そこで恋が生まれるという作品になったわけです。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異
Twitter:@mochi_fumi

【公開情報】
初恋』は公開中

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