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初対面の人に良い印象を残すには「つっこませる会話」が必要

学び

セールストークもある意味上品なボケ

セールスマン

 つっこませる(ボケる)ということは、本筋から話を逸らせることで、 緊張がほぐれたり、余裕が生まれたり、理解の幅が広がったり、考えたりすることができます。

 比較的高額なものを売る、成績のいいセールスマンは、自分が売る商品やサービスのことを話さなくても売れるという話を聞いたことがあります。これはある意味上品にボケ続けていると言えるでしょう。

 例えば自分のプライベートの体験談であったり、ある分野においての深い知識だったり、その情報を共有することによって、顧客の信頼を勝ち得ていきます。

「プライベートの上質な体験談→豊かな人生のイメージ」 「ある分野においての深い知識→博学でスマートなイメージ」といったものを相手に想像してもらい、それを商品やサービスに結びつけてもらうことで、できあがるコミュニケーションです。

「本筋から一旦ズラす」を意識する

 この成績のいいセールスマンの話も先ほどの「おはよう」の話も、実は会話の中に同じ仕掛けが仕込まれています。おわかりでしょうか……。

 それは相手に「自由に想像してもらうきっかけ」を与えているということです。コミュニケーションにおいて、一旦話を本筋からズラすという演出を加えるだけで、相手に自由に答えを想像してもらうことができます。

 相手に自由なイマジネーションを求めて、それがその相手の頭の中を活性化できたら、相手の緊張感を緩和して、なおかつ興味や好意や信頼を得ることができます。

 それには、みんなが良しとする基本線を理解した上で、それからどうズラすか、どう膨らませるかということを常に意識して、世の中を見ることが大事です。

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