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アジア初の快挙も。米アカデミー作品賞、大混戦を予想する

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 アメリカを中心とした映画人の功績を称える、世界で最も注目される映画賞「アカデミー賞」のシーズンがやってきた。この賞を獲得することは、映画作品の売り上げはもちろん、監督、俳優、スタッフなど、1人ひとりの今後のキャリアを左右することになるビッグイベント。

レッドカーペット

※画像はイメージです

 だから賞を狙う映画人たちは、各賞の受賞を心から願い、映画会社は賞レースを制するため、必死の宣伝活動や根回しを行う。

 なかでも、最大の目玉は“作品賞”だ。今年は秀作が9本候補に挙がり、大混戦になるといわれている。ここでは、果たしてどの作品が作品賞の栄誉を獲得できるのかを、候補(ノミネート)作品をひとつずつ見ながら予想していきたい。

 映画界に貢献した映画人たち6000人を超える“アカデミー会員”が投票する権利を持つシステムは、投票行動が流動的で、非常に予想がしにくい。それでも、現在入手できる情報をもとに考えることで、有利・不利が分かってくる。その材料を基に期待度を5段階でランク付けした(☆☆☆☆☆が満点)。

『ジョーカー』期待度☆☆★★★

『バットマン』シリーズの悪役を主人公に、社会現象を巻き起こし大ヒットした、ダークなテイストの作品。コミック原作のヒーロー映画として、初めて「世界三大映画祭」であるヴェネツィア国際映画祭で最高賞(金獅子賞)を受賞するという快挙を達成し、話題になった。

 今回のアカデミー賞でも最多部門にノミネートされているということで、本来なら大本命に挙げるべきところだ。

 しかし、アカデミー賞は保守的な側面も強く、ヒーロー映画などのジャンル作品は、技術的な賞の獲得に終わることが慣例。ファンの期待とは裏腹に、かなり難しい位置にあるといえる。

 だが、今回はジョーカーを鬼気迫る迫力で演じたホアキン・フェニックスが主演男優賞を獲得する可能性が非常に高い。

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