bizSPA!

ワークマン、急成長の秘密とは?数字に弱い社員は出世できない

ビジネス

 作業服ショップ「ワークマン」を全国展開している「株式会社ワークマン」(以下、ワークマン)。

ワークマン 三田店

ワークマン 三田店 CC BY 3.0 photo by Mti

 ワークマンの商品は様々な職人のニーズに応えるために耐久性・機能性が高く、業界内のみならず一般の消費者にも支持されています。その結果、『日経トレンディ』が選出した「2019年ヒット商品ランキング」1位に選ばれました。

 ワークマンは商品開発以外でも、地道な努力を積み重ねて現在の成功をつかんだ企業でもあります。今回はそこにスポットを当てて、人気SNSアカウント「ブラック企業アラート」運営者が「ホワイト/ブラック度」を判定します。

「ブラック企業アラート」の調査観点

 企業調査をする際は、基本的に全て、インターネット上に公開されている情報を利用しています。調査観点は主に下記3点です。

・ビジネスモデル…その会社の将来的な成長可能性、潰れにくさを見るため
・社長の人物/キャラ…トラブルが多い人物だと会社もトラブルに巻き込まれやすいため
・社風…実際に働いてみた時の雰囲気が合うかを把握する必要があるため

 今回も同じ観点で調査を進めていきます。

1)ビジネスモデル:アパレル市場は縮小傾向

 まず、ワークマンと関連している業界の市場規模を確認しましょう。大きな枠組みとしてあらためてアパレル業界のデータを確認したうえで、作業服市場の規模について確認する流れですすめます。

 アパレル業界のデータについては、経済産業省が公表している「繊維産業の課題と経済産業省の取組(令和元年7月)」をもとにしていきます。

国内アパレル供給量

図:国内アパレル供給量・市場規模推移(経済産業省の資料p.12より引用)

 国内のアパレル市場規模は、バブル期の15兆円から10兆円程度に減少し、直近10年間は横ばいとなっています。一方、国内供給量は20億点から40億点程度へと、ほぼ倍増しました。

 これが示すのは、日本国内のアパレル市場は比較的大きいものの、規模は縮小傾向にあり、1点あたりの売上=単価も減少傾向で、高い服が売れにくくなっているということです。

おすすめ記事